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テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:フィレンツェ大学
イタリアの子供の肥満は全体の30%を上回り、ヨーロッパ1位のトップの座に輝いております。
これまで毎日栄養相談の現場で実習を続け 300人以上のイタリア人の患者さんを観察してきましたが 現在肥満の子供の栄養相談を受けていて、 今まで見てきた大人の生活とは違う驚くべき実態を目の当たりにしています。 栄養相談の話は後にして 私がイタリアに普通に住んでいて、日本人の栄養士の目から現状を観察してみると...。 夜寝る前にボ~ッとテレビを眺めているとします。 すると、面白い映画の合間の長~いCMのほとんどは まばゆい朝日の入るキッチンで幸せそうに朝食を頬張る幸せそうな家族の図。 何にかじりついているのか見てみると 某M社製ビスケットをミルクに浸しながら食べていたり 同じくM社製ブリオッシュ(クロワッサン系のパン)をうやうやしくいただいていたり。 この立て続けに流されるCMを見慣れてくると まさに洗脳効果で「朝食はM社製ビスケットを食べるべき」 と、食べたくなくても「朝食はコレかな?」って気になってきます。 そしてスーパーに行くとM社製ビスケットを筆頭に バリエーション豊かにズラーーーーッとビスケットや朝食系甘いお菓子の大袋の洪水。 あ、これは毎日食べるのに大袋で買っておくものなんだな と、洗脳されたまま常人は買ってしまいます。 そしてお家に帰り翌朝CMのごとくその大袋を開けると 中から結構な大きさのビスケットが登場。 「イタリア人の朝食」は洗脳されたまま それをカフェラッテに浸しながら食べるという構図が出来上がっています。 一緒に大学で勉強しているJちゃんによると M社製ビスケットは昔から比べると毎年少しずつひとつ当たりが大きくなっているそう。 それはなぜ? なぜなら~、大袋を買わせてお得な気分にさせておいて、 一袋の総重量は同じでも早く食べ終わらせるため。 こうして、ひとつ60~70キロカロリーほどのビスケットを 何枚頬張って仕事や学校に出かけていくのかはお楽しみ☆ 子供は知らないうちに沢山食べちゃったりするんです。 そして子供は学校へ。 フィレンツェ近郊の街の子供は学校給食がまずいらしく みんな「まずいまずい」と食べないらしい...。 お家に帰る頃はお腹ペコペコ。 そこでドカ食い。 マンマの監視の下でもノンナ(婆さん)の監視の下でも どんなおやつをどれだけ与えてよいかという基礎知識が全くない監視役の下では 子供に制限なく食べさせてしまいます。 子供が可愛くて「ダメよ」って言えなくて 「食べなさい食べなさい」と与え続けてしまうのかもしれません。 そして肥えた子供は栄養士の下へ送られて...。 ここまで肥えるまでもドラマですが そこで繰り広げられる栄養相談も興味深いものです。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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