禁止薬物へ厳しい対応を
野球は2012年ロンドン五輪では実施競技から除外された。理由の一つとして、米大リーグを筆頭とした野球界による禁止薬物問題へ取り組む姿勢の甘さを指摘する声があった。日本はこれまで五輪などの国際大会にエントリーした選手で薬物検査に陽性反応を示した選手はいないが、プロ野球界としては検査を実施していなかった。国際基準に従えば、市販されている風邪薬や栄養剤にも禁止薬物が入っている場合がある。日本ハムの金子誠選手会長は「罰則を与えられた時点で選手のイメージが変わってくるし、チームのイメージも悪くなる。僕ら個人の責任で徹底しないといけない」と話した。昨年末には世界的な政府間条約として「反ドーピング条約」の締結も決定。NPBとしてより厳しい姿勢で臨む必要性がある。NPB関係者は「五輪競技としての野球の復活。(16年の)東京五輪招致の取り組みにもかかわってくる」と本格導入の意義を強調した。