カテゴリ:うしと暮らせば♪
今日の21時過ぎ、黒毛和種の子牛が生まれました。お母さん牛はお産がはじめての乳牛。
授精卵を移植して、人間でいうところの代理出産です。 お産がはじめての牛の場合、まだ若くて身体も大きくなる途中だったりするので、あまりに大きな赤ちゃんだと難産になることがあります。乳牛の赤ちゃんは黒毛和種の赤ちゃんよりだいぶ大きいので、一番最初は小さく生まれるほうにすることが多いです。 お母さんが若いので心配しましたが、けっこう安産でちょっとだけ引っ張ってあげたらするっと出てきました。おんずっこでした。 和牛のおんずっこ・・・ふう・・・。 お産が終わると、「味噌汁」をお母さん牛に飲ませます。みそにビタミン、ミネラルをさらに強化して粉末にしたものをぬるま湯で溶いて、カルシウム、カロチンなど入れて飲ませます。 と並行してお乳を搾り、お母さんの免疫、栄養、愛情たっぷりの初乳を子牛に飲ませるのです。 さあ、ここからがたたかい 私:「さあお母さんのミルクだよ、はい飲んで」 :「やだ!」(口をむすんで首を振る) 私:「ダメダメ、飲まなきゃ。元気になれないよ。おなかすいてるでしょ。」 :「いらない!やだやだ!」(さらに口をむすんで首をブンブン) 私:「こんのお!飲まなきゃだめだってば!!」(あたまを抱え込んで飲ませようとする) :「はなせー!気安く触んなー!」 この調子で格闘すること15分・・・。なんとか1リットルのミルクを飲ませました。 乳牛の子牛だとほとんどこんなことはありません。そう、和牛の子牛はプライドが高いのです。「この人はミルクをくれる=お母さん」って認めるまでにかっこう時間がかかります。 口を食いしばりすぎて口のなかを切ってしまったり、なかにはどんなにおなかがすいても口をあけずに弱ってしまう子もいます。 将来自分に高値がつくってことを知ってるんだか、なんだか・・・。 原種に近ければちかいほど意地っ張りです。これから当分は子牛と私の根競べ。 そして根競べがもうひとつ・・・。 お母さんのほうもはじめてのお産のあとは、搾乳に慣れるのに時間がかかります。そこで、お産のまえからお乳に触ったり、搾乳している牛の近くにおいて雰囲気に慣れさせるのですが、それでも自分が搾乳されるとなると話は別。 私:「さあ搾るよ。赤ちゃんのためにお乳ださなくちゃね。」 :「なんか変な感じがする。やだー。」(脚で蹴って搾乳機をはずす) 私:「だめだよ。すぐ終わるから、がまんがまん。」 :「やだー!あきちゃったもん。」 私:「だめだってば!搾らないと!」 :「やだー!触らないで!」 こんな調子がいつまでつづくやら・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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