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今年は母の新盆。いままでまったくお盆の準備などしたことのない環境だったのでいろいろ戸惑ったが、なんとかささやかながら祭壇をつくってお盆を迎えた。 新盆の場合、地域によっていろいろお迎えのしかたがあるみたいだが、うちでは四十八灯でお迎えした。母の生まれ故郷である岩手県の北部で伝わっている風習である。自分の生まれ育った土地の灯りなら、母も見つけやすいんじゃないかと思ったからだ。 四十八本のロウソクを立てられる大きな燭台を角材で作り、ロウソクを灯す。燃え尽きるまでロウソクの火を絶やさぬように、家族や近所の人たちで見守る。故人の思い出を語り合いながら。母の実家のあたりでは「四十八を明かす」といっていた。 もともとは四十八の灯篭に灯りをともして仏様をお迎えする儀式だったらしいが、現在はロウソクで行うところがほとんどらしい。また、盛岡近郊では庭に高灯篭を建てて四十八の電球をつけるところもある。(高灯篭のてっぺんから三方にイルミネーションをおろす) 高齢だったり、病気がちだったりで母の兄弟は来られなかったが、近くに住む牧場主の父母や姉夫婦、親戚の方々が入れ替わり立ち代わりお参りに来てくださった。こんな言い方もおかしいかもしれないけど、いつになくにぎやかなお盆である。 そして母のかわいがっていた愛猫のにゃあさんが、母の祭壇の横に座ってくるくる回る盆灯篭を見つめている。母も時々にゃあさんを膝にだっこしたりしながら、のんびりお盆を過ごしているだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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