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先日お風呂からあがって、布団に入ってぼんやり考え事をしていたら、昔母から聞いた話を思い出した。
母のおなかのなかに私がいた頃、母は故郷の岩手から遠く離れた静岡に住んでいた。父は運送の仕事をしていて、身重の母を一人置いて一週間も帰ってこないような長距離ばかりをこなしていた。 そんな生活のなか、母はお隣に住んでいたお婆さんと仲良くなった。お婆さんは「母親」の大先輩としていろいろ母に教えてくれたり、お世話になったらしい。 そして母のおなかが大きくなってくると、「おなかが大きいと身体を洗うのが大変だし、足元が滑ると危ないから」と、毎日一緒に銭湯に行ってくれたのだそうだ。 まったく見知らぬ土地で知り合った人のあたたかさに支えられて、母は無事私を出産。 生まれてからも静岡を離れるまで、そのお婆さんにお世話になったという。 そんな話を思い出していたら、あらためて自分の身体を大事にしなければと思った。 両親からのみならず、まったく知らない人からもそんなに大事にしてもらって、愛情を受けて生まれてきたのだから。 生きているといろんなことがある。 周りがみんな自分を無視していると感じたり、 顔を見ると、口を開くと、嫌な言葉ばかりを浴びせられたり、 そんなとき 「自分は誰にも愛されていない」とか「自分は生きている価値がない」なんて思ってしまったりする。 今もし、そんな状況のなかで生きてるひとがいたら、よく思い起こしてほしい。 あなたを愛してくれた確かなあたたかさが、きっとあるはずだから。 悪意をもってつらい思いをさせるような人たちのために、 あなたの心や身体をボロボロにすることなんてない。 ましてやなくしてしまう必要なんてないのだから。 静岡のお婆さんの話を思い出しているうちに、胸の奥があったかくなった。 私を愛してくれた人たちのためにも、私は自分を粗末に扱ってはいけない。 身も心も健全な、笑顔の人生を送らなくては。 人は誰かに必ず愛されているはずだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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