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最近外出先で見つけたポストカード。目を閉じ、胸いっぱいに吸い込んだこの子の「幸せのいいにおい・・・」はどんなにおいなのだろう。 今日用足ししながら買い物に寄ったスーパーの一角の花屋さんでは、もうすっかり春の花の香りが漂っていた。チューリップ、スイートピー、フリージア、ガーベラ・・・。色とりどりの花の匂いは、まだまだ深い雪の白に閉ざされている北国に住む私の心をほぐしてくれる。 母に手向ける春模様の小さなブーケを2束買って帰った。帰りの車の中は、もうすっかり「春のにおい」に包まれた。 においって不思議なもので、何かの匂いを嗅いだときにふいに「あのときのあの匂い」のする光景にぐいっと引っ張って行かれることがある。 私は春先の草の匂いを嗅ぐと、幼い頃にうちの近所の中学校のテニスコートの周りの一面のクローバーを思い出す。一日中四葉のクローバーや草イチゴを探したり、シロツメクサの冠を作ったりした広い草っぱらのなかに連れて行かれる。 事務所の中の薪ストーブを焚く匂いは、学校帰りの道すがら鼻先に漂ってきた冬枯れの田舎道の夕暮れを思い出させる。川の流れる音と、春まで眠りについた田んぼや畑の凍み上がった姿と・・・。 不思議と思い出されるのは「幸せのいいにおい」だ。 お日様の光から降ってくる、あたたかな匂い。 風にのって流れてくる、草や小川の匂い。 家の近くまで帰ってきたときに、台所からしてきたカレーの匂い。 私の嗅覚は、遠い日の思い出に繋がっていく。 みなさんの「幸せのいいにおい」って、なんですか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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