ひねもすのたり牧場日記

春の雪


夜中から外は雪。風も強くなって、この時期にしてはめずらしく吹雪。

例年なら２月、何回か吹雪いて道路も何もかもまっしろになって行く手を封鎖されてしまう。


今年は珍しくそんなこともなく、春になるのかと思いきや、やはり北国の春はそう簡単にはやってこない。


事務所の薪ストーブも、ときおり外からの強い風をうけて煙が逆流して目が痛い。

「あ～、薪ストーブ逆流して目がいた～い！」なんていいながら仕事しているＯＬはそうはいまい・・・なんて思いながら、書類の整理なんかをしている。


窓の外の電線も木々も、ゆらゆらと大きく揺れている。

そんな風景も、横殴りの風にのってくる雪で真っ白に塗りつぶされて見えなくなる。


こんな日でも外で仕事をしている人達もいるんだよなあ。

それに比べたら、私なんてほんとに楽なほうだ。


あまりに吹雪くときは、それなりに仕事を組み立てて働ける。

寒くなったら、ちゃっかり牛によっかかって暖をとれる。


車であちらこちらと移動する人達。

暖をとる間もなく、次々と仕事をこなす人達。

どんなに吹雪いても、外で仕事をしなくちゃならない人達。


真っ白で、何も見えなくなる窓の外を見ていると、

「おつかれさま！」とみんなをハグしたいような気持ちになる。


抱きしめて、伝わる気持ちや熱があるなら・・・。