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ひねもすのたり牧場日記

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April 26, 2015
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この季節になると、どうしても見に行きたくなる桜。

今はない、実家への帰り道にある坂道の並木。


春は出会いと別れの季節というが、私にとっては旅立ちを見送る月だった。


三月の末から今月までに、牛の飼料の関係でお世話になっているところの社長さんが二人。

地域のお年寄り、牧場主が集乳の仕事で一緒だった方のお父さん。


そして、遠縁のおばも、一週間ほどまえに天国へと旅立っていった。

ふたりの娘さんに手をとられ、次女の自宅で、静かに安らかに眠りについた。


血のつながり自体は遠いけれど、おばにはとてもお世話になった。

ふたいとこのおばと母は、本当の兄弟みたいに育った。


私も高校を卒業したあと、下宿させてもらったこともある。


おばは、べたべたと猫かわいがりする人ではなかったけれど、その言動の底にはいつも愛情を感じた。

母のことも、本当の妹のように思ってくれて、ずっと心にかけていてくれた。


火葬場、斎場、どこへ向かう道すがらも、あちらこちらに桜が咲いていた。

白に近い桃色、濃い紅色、さまざまな桜が、風に揺れている。


一人暮らしをしていたおばを呼び寄せ、10年一緒に暮らして、最後の一年は介護にあけくれた娘のKさんが言った。

「病院で余命を告げられて、そのあとはなんだかいつも気忙しくて、桜が咲いてても、用足しのついでに見上げたりするくらいのものだった」


そのKさんにも、葬儀に参列した人たちにも、そして、私にも。

おばは、お花見させてくれた。


早くにご主人を病気で亡くし、娘ふたりを育てあげ、まわりの人たちにも心をくだき、目を配っていたおば。

傍目には、苦労のたえない人生だ。


けれど、ぐっすりと眠っているかのようなおばの顔をみたとき、

生き抜いて、終わってみなければ、その人生がどうだったかなんてわからないのだ、と思った。



おばちゃん、うちの母も先に行ってるから、あっちでもまたよろしくお願いしますね。




















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Last updated  April 26, 2015 10:33:40 AM
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楽天ルシファー@ Re:ほこほこ(01/31)  こんにちは。10年前に頂いたコメント…
toughgirl@ Re:ほこほこ(01/31) うちでは寝室は暖房たかないので、ちょっ…
snow_blue7@ Re:ほこほこ(01/31) ルームシューズとネックウォーマー、寝る…
toughgirl@ Re[1]:冷気VS熱気!(01/25) 静華麗さんへ 寒さには慣れているつもりで…
toughgirl@ Re[1]:ひねもすのたり牧場 2018冬(01/24) 静華麗さんへ ようやく帰ってまいりました…

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