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テーマ:ミステリはお好き?(1495)
カテゴリ:読んだ本(ミステリ・日本)
ミステリーランド中の1冊である,
島田荘司の「透明人間の納屋」(2003,The Invisible Man's Virus)を読んだ。「読者対象はおとな,子供が読んでもいい」というミステリーランドのコンセプト(半分は本気です,笑)をよく表した(まあ,第1回配本で,その意図を徹底させたいとの狙いもあったのだろうけれど)内容だった。 9歳だった昭和52年に暮らしていた新潟県F市で体験した,ホテルからの消失,殺人,偽札などの事件や,宇宙からきた透明人間の存在などの不思議な経験を,おとなになった「ぼく」が語るという形をとっているのだが,ミステリとしての完成度は高く,「別れ」の喪失感や子供であるが故の残酷さ,また,それを超えた郷愁の思いなどミステリ分野にとどまらないフィクションとしての読み応えもじゅうぶんにある。 作者がメインの「謎」としたのは,ホテルからの消失でも,殺人事件でもなく,タイトルにもあるように「透明人間」とは何かということだろう。 それにしても,これはけっこう重い。 「真鍋さん」がどこの人で,どこに帰ろうとしているのかは,「新潟」をキーにすると,船に乗るかなり前にわかるようにはなっているのだが,この問題をこのような形で小説に取り込むことは(抽象的ですいません,笑),どうやら自分の好みに合わないらしい。 よい作品だとは思ったが,読後感はあまりよくなかった。 なお,作中に出てくる小説家松下謙三が高木彬光の作った神津恭介の助手松下研三からきているというのはほぼ定説らしい。 文芸JSは,文藝SJだろうな(笑) また,その松下が冒頭で「戦前」ならとして名前をあげた牧逸馬は,林不忘の筆名で時代小説「丹下左膳」を書いた人といったほうが,一定年齢以上の人には(笑),なじみがあるかもしれない。 最後になるが,この本でもっとも印象に残ったのは,実は石塚桜子の挿画だったことを白状しておこう(笑) わかりにくそうで,わかりやすそうでと不思議な絵だったため,挿画と巻末のタイトルとの照合を何回か繰り返した結果,かなり親しみがわいてしまった。 どれもよかったのだが,「SF上陸」の2点と「タウンリミット」が特にお気に入り。 島田荘司の作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (島田荘司)からごらんください。 著者関連ホームページ:季刊 島田荘司 on line(原書房) 楽天ブックス 記事関連のオススメ日記 未来の予定~ラビ的(みっつ君さん) アヌビスの審判(隼白鉄光さん) 日々のあぶく(kiyu25さん) りぶらりだいあり(りぶらりさん) いろんなことを忘れないために(dai583さん) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/08/17 01:29:44 AM
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