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2007/04/28
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東野圭吾の「むかし僕が死んだ家」(1994)

を読んだ。

高校の同窓会の一週間後にかかってきた電話をきっかけに,「私」は元恋人倉橋沙也加の「自分探し」を手伝うことになる。

小学校入学以前の記憶が全くない沙也加が「私」と向かったのは,1年前に死んだ父が残した地図と鍵に示された山奥の異国調の白い小さな家。

残されていた小学生の日記,古い雑誌,手紙などから,沙也加の父が運転手をしていたらしいその家と家族の秘密が,そして最後には沙也加の過去が明らかになっていく。

沙也加の過去は,ほぼ途中で考えたとおりだったのだが,「家」そのものの秘密というか意味がおもしろかった。

タイトルと内容が一見結びつかないのだが,考えてみるとこの作品は家を失った2人の話である。

「僕が死んだ」というのが養子であることを知らされ,息子という芝居をするようになったことであり,「家」は私が結局行かなかったプロローグの「古い家」なのだろう。


東野圭吾の他作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (東野圭吾)からごらんください。

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Last updated  2007/04/28 12:54:32 AM
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