まあぼの交差点

あいかわらず順番に読んでいなくて，シリーズ４作目（samiadoさんの日記で知りました）だけれどとりあえず，

東川篤哉の「交換殺人には向かない夜」（2005）

を読んでしまった（笑）

烏賊川市の鵜飼壮夫探偵事務所への浮気調査の依頼から始まる事件。

・山奥の豪邸に潜入する鵜飼と事務所のビルのオーナー二宮朱美。
・女優水樹彩子のセカンドハウスを訪れる探偵助手の戸村流平と「お嬢様」十乗寺さくら。
・烏賊川市での女性殺人事件。

以上の３つが並列して述べられ，タイトルからわかるように「交換殺人」のにおいをさせつつ，最後に１つにまとまっていくのだが……烏賊川（いかがわ）市，盆蔵（ぼんくら）山などの言葉のおふざけを含めて，全体的に軽く楽しく，あっという間に読める。

最後にまとめて「ど～ん！！」ではなく，小出し小出しに現れる新展開から「あっ，あれはっ……」などと思い，「文」で明らかにされる直前に「しかけ」がわかればいいタイプの作品だとも思う（要するに，真面目に考えると損をするから，流れに乗って楽しもう……って感じ）。

依頼人の１人３役（もっとかな？）にはびっくり。「やっと登場した」のが砂川警部と志木刑事の２人だったときにすべて気づくべきだったが，それよりもちょっと遅れた（笑）

話なんて「神の手」によってどうころぶかわからない。ということで，咲子・彩子と権藤英雄の完全犯罪という線を最後の最後まで捨てられなかったのだが，それはなかった（笑）

さて，１作目から読まねば……

東川篤哉の作品についての日記は，フリーページ　読了本（日本）　（東川篤哉）からごらんください。


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