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テーマ:京極堂シリーズ大好き!(44)
カテゴリ:京極夏彦
京極夏彦の「百怪図譜」(2007)を見て,読んだ。左ページには2000年に銀座の展示会に出品したリトグラフの複製35点,右ページにはその「妖怪」への京極夏彦の文。 多田克己の「百鬼解読」につけられた京極のイラストと比べてみると,ほとんど同じものやかなり違うものがあり,おもしろい。 それぞれとこれまで読んだ京極作品のおぼろげな記憶とからめて簡単に書いていく。 わいら 「塗仏の宴」で華仙姑と中尊寺淳子が気道会に襲われた章のタイトル。「わいら」自体の記憶がおぼろなのが悲しい(笑) リトグラフ(以下「画」とする)の「わいら」はちょっとさみしそう。 鬼一口 「百鬼夜行-陰」で,柿崎写真館が娘芳美が姿を消す話のタイトルになっている。 この場合の「鬼」は「魍魎の匣」の久保竣公だろうが,画からは在原業平の逸話や,上半分からは手塚治虫の絵を連想させられる。 野寺坊 「鉄鼠の檻」で言及されているのだが,記憶があいまい!! 画は,「ぼろは着~てても,こころはホトケ」といいたいところだが,目と鼻が怪しすぎる(笑) 青坊主 どこかに出てきたような気もするが,不明。 画は1つだけの眼の向きと顔の向きのずれが不気味。 塗仏 「塗仏の宴」のタイトルでもあるし,その中で京極堂も多々良も正体をつかめずにいる。 画の眼と舌はもちろんだが,尾がなぜか印象に残った。 おとろし 「塗仏の宴」で織作茜が殺される章のタイトル。そこでは「おそろし」,「おどろおどろし」という言葉の響きが気になったのがが,赤と黒を基調とした画も印象的。 狂骨 「狂骨の夢」のタイトル。「骨」をめぐる執着や怨念や因果が印象的な作品だった。 画の頭蓋骨から「表情」が感じられるのに笑えた。 魍魎 「魍魎の匣」のタイトルだが画から作品の連想はしづらい。 「匣」のほうに重さがあったような気もする。 方相氏 「魍魎を制する者」とのことだが,印象は薄い。「追儺」の鬼なのだが「百器徒然袋」に出てきたような気もしない。 絡新婦 「絡新婦の理」のタイトル。美しい女性がおおぜい登場した作品だっただけに,画の女性の顔は嫌いだ(笑) 鉄鼠 「鉄鼠の檻」のタイトル。画の顔からストーリーが自然と浮かんでくる。尾が長くかすれていくのがよい。 精螻蛄 「塗仏の宴」で三木春子につきまとっていた工藤が岩川警部補に逮捕される章のタイトル。 覗き屋であり告げ口屋である感じが,画の右目と舌の赤からよくわかる。 ぬっぺっぽう 「塗仏の宴」で妹尾の依頼で戸人村へ行った関口が気を失うまでの章のタイトル。作品のメインキャラで粘菌がらみともなり,そういえば大学での関口の研究テーマだったなぁ……。 画は基本的に猥雑ではある(笑) うわん 「塗仏の宴」で村上兵吉が自殺を思いとどまる章のタイトル。そういえばやたらうるさい音がなっていたけれど,画がそれを表しているとしたら結構感じが出ている。 ひょうすべ 「塗仏の宴」で加藤麻美子が子供を水死させてしまったのが尾国による後催眠だったという章のタイトル。 泰氏やら河童やらやたらと背景を持つ妖怪だが画は悪意に満ちている姿をよく表している。 倩兮女 これまでにいろいろ書いているので,フリーページの倩兮女を起点にごらん下さい。 毛倡妓 これまでにいろいろ書いているので,フリーページの毛倡妓を起点にごらん下さい。 陰摩羅鬼 「陰摩羅鬼の瑕」のタイトル。由良伯爵の哀れさと潔さに涙した自分を画の黄色い眼が笑っているような気がする。 河童 「ひょうすべ」や「岸壁小僧」との関係で言及があったような気もするが,河童自体の印象は薄い。 豆腐小僧 未読。 ゑびす,福助,隠神刑部狸,鬼 隠神刑部狸の画がタヌキより「犬神」に見えることと鬼のポーズが印象に残った。 鳴釜 「百器徒然袋」で,ばか坊ちゃんたちが「カマ」に踊らされる話(薔薇十字探偵の憂鬱)のタイトル。金ちゃんは元気かなぁ(笑) 瓶長 「百器徒然袋」での壺の蒐集家と孫娘の話(薔薇十字探偵の鬱憤)のタイトルだが主役は榎木津元子爵の亀だったような気もする(笑) 画の瓶長の中に入っているのは「文」によると古酒だが「百鬼解読」のイラストと比べてこぼし方がかなり減っている。筆者の酒量が変わったのか……???(笑) 山颪 「百器徒然袋」で,「鉄鼠」の山から下りた常信,鉄信の話がきっかけとなった章(薔薇十字探偵の憤慨)のタイトルで,榎木津の暴れぶりが印象に残っている。 泥田坊 「今昔続百鬼-雲-」で沼上君と多々良センセイが忌み籠りして人が家から出ない村に入りこんでしまった事件のタイトル。 画は「土」の怨念をよく表していると思う。 岸涯小僧 「今昔続百鬼-雲-」で多々良センセイが「かっぱ」との声を聞いたと思い込んでしまった事件のタイトル。 画の歯が殺害現場を思い起こさせる。 手の目 「今昔続百鬼-雲-」で沼上君が結構頑張るが,結局多々良センセイ活躍してしまう賭博事件のタイトル。 画の手を含めた「表情」がよい。 火車 「魍魎の匣」に出てきたようだが,宮部みゆきの作品の印象が強かったせいか,影が薄い。 猫また どこで出てきたのか,出てこなかったのかまったくわからないが,画はやたら色っぽくってよい(笑) その色っぽさに「どんだけ~!」を連想してしまう自分が怖い(笑) 川赤子 これまでにいろいろ書いているので,フリーページの川赤子を起点にごらん下さい。 「画」と「百鬼解読」のイラストとが最も離れたテーマであると思う。 文車妖妃 これまでにいろいろ書いているので,フリーページの文車妖妃を起点にごらん下さい。 姑獲鳥 「姑獲鳥の夏」のタイトルだが,出発点を最後にもってきているところが意味深。「百鬼解読」のイラストとの乖離は「川赤子」が「最も」と書いたが,この「姑獲鳥」はさらにその上を行く。 ただし,画の「顔」はキライ! 嗜好はどうしようもないなぁ(笑) 京極夏彦の作品についての日記は,フリーページ 読了本(日本) (京極夏彦)からごらんください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ → 京極夏彦の世界 (↑関連トラバの集積場所) こちらもクリックをよろしく! → このブログのRSSのURL → RSS ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 著者ホームページ:大極宮 楽天ブックス 記事関連のオススメ日記 読書とジャンプ(むらきかずはさん) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/07/03 01:08:01 AM
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