麻生総理「厚生労働省分割にはこだわらない。」発言
麻生総理は、厚生労働省を「国民生活省」と「社会保障省」を分割する案に最初からこだわっていないと発言した。てっきり選挙前の目玉にするのだろうと思っていたのに、今更撤回とはどういうことなのか。
日本では「縦割り行政」の弊害が指摘されており、橋本内閣の時に省庁再編が行われた。そのとき出来上がった省庁のひとつが厚生労働省だ。厚生労働省は国家予算が大きいだけでなく、国民生活に直結している事柄に関係するものが多く、国民的にも関心度は高い。年金、医療、雇用と国民が不安に感じるものをどう対処するかについてはもっと議論が欲しいところだ。
何故「厚生労働省を分割するのか」
幼稚園と保育所の管轄が違うだけではないだろう。他にもハローワークは国の管轄でなく地方の管轄にするとか混乱している医療体制を見直すとかいろんな問題があるはず。分割するほうが都合のいい部分を主張してほしい。ただの選挙対策ではないはずだ。
何故「分割を中止するのか」
読売新聞の渡辺氏が「やらなきゃいけないことなのだから、自民党でできないなら民主党にやってもらうしかない。」と発言している。この分割案を阻止しているのは誰か、またその理由は何か。既得権を持っている人が、その既得権を守ろうとして反対しているのか。
麻生総理はもっと指導力を発揮するべき
麻生総理は「総理になろうとしてなった人」だ。政権をとったら何をしようと構想はあったはずだ。選挙間際に出てきた案だが、前々からこの厚生労働省の分割は政策として考えていたのではないか。麻生総理はテレビ受けが悪いため少し損をしているが、もっとはっきりと自説を主張すればよいのだ。今は政治家より官僚のほうが悪いと世間は思っている。
だからこそ指導力のある政治家が求められるのだ。麻生総理の側近は「よっぱらい記者会見」や「熱海で女遊び」とくだらないことで失脚しているが、麻生総理はその人たちを気づかっているみたいだった。人間的には良いことだが、政治家の力量からするとマイナスだ。もっともっと政治家として言いたいことを言って指導力を出してもらいたい