あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの
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粗忽のたかびー
ホスピス・緩和ケア医をしています。 仕事でホスピス・緩和ケア病棟で出会う方々の人生には、小説より奇なり、と言う言葉があてはまる物語がよくあります。一方、私生活では沢山の映画、ドラマをみて、小説も読んできました。自分では味わえないドラマをいつも見聞きしていることになります。 日々感じたことを発信しようと思います。
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今朝は午前5時にとある患者さんの訪問看護師から電話。 呼吸停止の状態ですのでお願いします、と。 20分で出かける準備をして往診に向かった。 患者さんは92歳、5月に呼吸苦で大きな病院を受診、両肺に多数の転移性と思われる腫瘍があり、原発巣も調べられることもないまま、治療適応外と診断され5月末に紹介、すでにほぼ寝たきりとなっており、6月から訪問診療を開始しモルヒネで楽になって過ごしていた。 しかし、先週土曜日に訪問診療に行った際に、モルヒネの頓服が困難になって呼吸苦が再燃している、とのことで急遽PCAポンプによるモルヒネの持続皮下注射を導入した。 それからはまた穏やかに過ごされ、昨日の月曜日はむせながらもアイスクリームを食べて寝て、今日火曜日、娘さんが起こしに行ったら旅立たれていたとのこと。 良いお顔で永遠の眠りについておられた。 娘さん夫婦、お孫さんたちに、ありがとう、と言ってもらった。朝から幸せな日でした。
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