友人に勧められて読んでみました。
聖なる予言
世界的ベストセラーとなったというこの本、
いわゆる自己啓発本というジャンルに属するものだと思いますが、
冒険小説の形を取っているので飽きずに読み進んでいくことができます。
ペルーで発見された紀元前の古文書には、
二十世紀終わりに起こる人類の意識の変革についての予言が記されていた。
九章にまとめられた、完全な霊的文明に至るまでの気づきの各段階は、
「九つの知恵」とされる。
ペルーへ向かった主人公は、現地でそれをひとつずつ見出し、
体験しながら自分のものとしていく…
というようなストーリーが進んでいくにつれ、
読み手側も主人公と同時に九つの知恵について
理解できるようになっています。
純粋な物語としては少々粗い造りですが、
スリリングな展開にぐいぐいと引っ張っていかれます。
九つの知恵の多くは特殊なものではなく、
これまでの心理学の中で既に取り上げられていたことをはじめ、
オーラや、瞑想などの霊的世界の概念などで
それを人間が人生により良い形で取り組むためのイメージとして示した、
そんな風に私は受け取りました。
そして、人類の意識進化の到達点についてはかなり飛躍してます。
さしずめ「2001年宇宙の旅」のStarChildってところですか。
SF好きの私にとっては、それほど受け入れ難くはないのですが、
ここでついていけなくなる人も多いんじゃないかな…(^_^;)
この辺は純粋に物語の結末として捉えてもいいんではないでしょうか。
ということで結末はともかく、そこに至るまでの知恵のひとつひとつは、
普段の生活を送っていく上での様々な示唆を与えてくれます。
人生を肯定的に捉えたり、生き方を考え直したりするヒントになると思います。
レビューには、この本と出会う時期が大切という意見がありましたが、
この手の本にはそういうのってやはり大きいと思います。
私は今、いいタイミングで友人に紹介してもらったことに感謝しています。
自己啓発系っていうとそれだけで拒否反応を起こす人もいますね。
まあ、何かここから感じたい人は感じればよいし、
感じたくない人は無理に感じなくてもいいと思うのです。
この本は読み手の姿勢でどちらの楽しみ方もできる、
というところがよいのではないでしょうか。
ジェームズ・レッドフィールドの他の著書も読んでみたくなりました。