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ガンっ の後だから普通の日常

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2006.05.18
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癌は恐れられている病気だし、情報がなくて困っておられる方は多いと思います。私もそうでしたし。
切実さが無くなりそうな平穏な日々を今は送っていますが、切実で不安などなたかの、何かの参考にしていただけるように、自分の経験を書いておこうと思います。でも、前にも書きましたが、どう用いるのがご自分にとってベストか、ご自分で判断なさって下さいね。

今日は、爪もみ療法のことです。

入院していた時、同室の方が私のことをとても親身に心配して下さいました。そして、爪もみのことを教えてくれました。爪の周囲をもむと、免疫力が上がる、お金もかからないし効果があるようだから、やりなさい、と。

私も雑誌や本を購入して調べました。およそ次のような内容でした。

癌にかかる人は交感神経が活発になっていて、副交感神経が弱くなっている。交感神経は元気に頑張る神経、副交感神経はリラックスするための神経で、副交感神経が働いている方が白血球の成分の内のリンパ球が増え、免疫力が上がる。
爪の根元の所を押すことによって神経を効果的に刺激することができる。手と、足と、の両方について、薬指の爪の根元は交感神経を刺激し、薬指以外の爪の根元は、副交感神経を刺激する。
癌の人は、リンパ球を増やすため、薬指を除いて、親指、人差し指、中指、小指の爪のまわりを反対側の手の指先でぎゅぅっと推すようにするとよい。それを実行して白血球の検査結果で、リンパ球が増えた、というデータもたくさん載っていました。

もちろん、やってみました。気持ちよかった。人差し指とか、小指とか、爪のところをぎゅぅっ、と押すと、指先から背筋を通って頭の真ん中のあたりへ、じーん、と信号が伝わって、頭の真ん中をマッサージしているような感じです。忘れていた日も多かったけれど、けっこうよくやっていました。リラックスのための副交感神経を刺激、というのは、本当なのだなぁ、と、リラックスしながら思っていました。

しかし、なのです。

前にも書いた統合医療ビレッジでは、免疫チェック検査に基づいてサプリメントを処方して頂き、検査結果も改善してきていますが、先日、リンパ球が相変わらず少ないですね、刺絡をやってみてはどうですか、と言われたのです。

刺絡とは、鍼灸の一種のようで、雑誌の爪もみの記事にも、大学病院で、爪のところを刺絡で刺激して癌に関する治療をしているというのが載っていました。ああ、あれが、統合医療ビレッジでもやってもらえるのか、と思いました。

刺絡は、鍼灸師の方にやってもらいますが、鍼灸師はお医者様ではありません。一方、リンパ球の検査というのは、医療機関でなければできません。だから、普通の病院では、リンパ球のデータを見ながら刺絡をやってもらうことは、できないのです。たぶん現在は、雑誌に載っていた大学病院と、統合医療ビレッジだけで可能なのだと思います。

刺絡は保険がききません。サプリも保険外だし、またお金がかかるなぁ、と思ったけれど、せっかく免疫チェックのデータは良くなってきているのに、大事なリンパ球の数が足りないのは残念。でも自分で爪もみするのでは効果が上がらないらしい。再発の危険性は治療後2年までは高い、とのことだったから、それまでは、最善の努力をしよう、と思いました。なんたって、ぜえったいに再発はしたくないんだもの。

あの雑誌に載っていたことは本当だったのね、と思いながら、薬指以外の爪もみをしながら刺絡の予約の日を待ちました。

ところが。

私は血圧が低いのです。刺絡の先生は言われました。

あなたの場合は、普通のように人差し指などで刺絡治療をすると、さらに血圧が下がり、立てなくなったりします。薬指で治療しましょう。

ええーぇっ!!

驚く私に、先生は説明されました。別に、あなたが怠け者だとか、そういうわけではありません。でも、副交感神経が強すぎて、それとバランスをとろうとして交感神経が頑張ろうとして、そのためにリンパ球が少なくなっているのではないかと思います。

へぇ。よく分からなかったけれど、とにかく、刺絡をやっていただきました。

薬指の爪の横を少し切って、血を出してもらいます。やって頂いたら、頭の中がぐーんと充血するような重くなるような感じがしましたが、手足の4本の薬指で治療をした後、頭をトントンとたたくマッサージをして下さいました。結局、また、どえらく気持ちよかったです。自分で人差し指とかを押えていたときよりもさらに、ビィーンと背筋から頭へ、伝わってきました。

自分でやる時にも、他の指ではなく薬指の爪を刺激した方がいいですよ、とのことでした。

なぜ、私は普通の人のように薬指以外ではなく、薬指なのかしら。いろいろ考えました。

統合医療ビレッジの腫瘍相談の先生にも聞いてみました。先生は刺絡の先生にも電話をかけて、ホントに薬指でいいですよね、と確認した上で、おっしゃいました。癌になる前にはずいぶんお仕事に頑張っておられたので、癌の治療の後一年半以上たって、ずっと休んでいるので、交感神経が弱くなっているのかもしれない。

うんうん。そうなんです。昔は働き者だったのです。でも、お休みモードをずっと過ごしてきて、副交感神経人間になっていたなんて、言われて初めて分かりました。刺絡治療はまた自分についての新しい情報を教えてくれたようです。暫く刺絡にも通う値打ちがありそうです。治療の効果が上がるかどうかは、今後の血液検査で分かるでしょう。
そろそろ休んでばかりじゃないようにしなさい、というお告げでもあるのかもしれません。

爪もみ、どう実行するのが良いかは、素人に簡単に分からない場合もある、ということをお伝えしたくて書きました。





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Last updated  2006.05.18 10:23:51
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