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カテゴリ:薬物・薬効・薬害
「イソジンが効くんです」
「カビかバイ菌でしょうね」 「血液検査してください」 「HD(+3)ブドウ球菌(+1)です」 「ブドウ球菌の軟膏も試したいです」 「フシジンレオがブドウ球菌専用です」 20年前から手荒れにステロイド(アンテベートなど)を塗り、2年前から足底に抗真菌剤(ラミシール)を塗布していた50才の女性。 昨年8月に夫が金属アレルギーのTV番組を見て、「歯科治療(金属)による掌蹠角化症ではないのかと歯科医に相談したら否定された」ので亀クリを受診しました。 ご要望通りパッチテスト(4型アレルギーの検査)をさせていただきました。 金・白金・亜鉛・パラジウム・ホルマリン・コールタール(+)、クロム・スズ・(?+)、銀・水銀・ニッケル・アルミニウム・銅・コバルト・フェノール(-)、でしたが、イソジン消毒で症状が良くなっておりましたので「カビかバイ菌かどちらかでしょうね」血液検査は断られておりました。 しつこくお願いしたら、8ヵ月ぶりに血液検査(1型アレルギー:アトピーの検査)が実現しました。 IgE:428、HD3(14.4)、黄色ブドウ球菌1(0.42)、カビ・マラセチア・ピティロスポリウム・杉・イネ科・雑草≦0.34。やっぱりアトピー体質も隠れてました。 えっ?、トビヒにゲンタシンを出されるけど効かないって?、ブドウ球菌に最も抗菌力が強い軟膏はフジジンレオ(フシジン酸)です。他の菌には効きませんが、ブドウ球菌にだけはよく効くうえに皮下まで浸みこんで効力を発揮します。 アクロマイシン(テトラサイクリン)やテラマイシン(オキシテトラサイクリン)はブドウ球菌以外のグラム陽性球菌にも広く効きます。それ以外のグラム陰性桿菌にも広く浅く効くのがアクアチム(ナジフロキサシン:ニューキノロン系)とゲンタシン(GM:ゲンタマイシン:アミノグリコシド系)です。 特にゲンタシンはリンデロンVG(Gはゲンタマイシン)として汎用されておりますので、耐性菌が多く、効かない場合が多いです。 えっ?、リンデロンVとVGは違うのかって?、VGは抗生剤を含みます。リンデロンV(略号BV:吉草酸ベタメタゾン:Betamethasone valerate)、リンデロンVG(略号BVG=BV+Gentamicin)。 ステロイド(免疫抑制剤)を塗っていると、副作用でバイ菌が生えるのが当たり前なので、事前に抗生剤(GM=Gentamicin)を混ぜておくということです。 GMは耐性菌が多いわけだよね。恐い恐い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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