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カテゴリ:国内トピックス
“間一髪の脱出劇”乗客脱出、直後に爆発…
脱出シューターで必死に逃れる乗客。直後に爆発音とともにオレンジ色の炎と黒煙が噴き上がる。那覇空港で20日に起きた中華航空機の爆発炎上事故。着陸から爆発までわずか8分、乗客157人と乗員8人は間一髪で難を逃れた。しかし機体は真っ二つに折れ、無残な姿に。「いったい何が…」。夏休み中の突然の事故に乗客らは恐怖に震えた。 炎上した中華航空機から脱出した50歳代男性は「煙が先に立った。そのうちに爆発音が何回か聞こえて炎が出てきた。熱い熱気を感じた」と興奮気味に話した。 台北を出発した同機は午前10時27分ごろ、那覇空港に着陸。駐機場で、突然左翼の第1エンジン付近から火が出て、乗客が脱出シューターで避難。その後爆発音が上がり、あっという間に機体全体が大量の黒煙に包まれた。消防車数台が消火を始めるが、火勢は激しくなる。慌ただしく走り回る消防隊員。爆発音が数回響く中、応援の消防車が次々と駆けつけた。 日航那覇空港支店の社員によると、空港ビル4階にある支店からも黒っぽい煙に続いて、オレンジ色の炎や白い煙を窓越しに確認できた。事故機そのものは見えないが、広報担当の古川孝さん(29)は「大変なことになった」と緊張した様子。 航空機が燃え始めたころ、那覇空港内にある回転寿司「海来(みらい)」では数人の店員がちょうど開店準備の作業をしていた。午前中とあってまだ客は来店していない。 店員が、店内全面に広がるガラス窓越しに見つめながら「飛行機から煙が出てるよ」と驚嘆の声を上げると、「どうなっているの?」と人が集まってきた。真っ黒な大きな煙が、機体エンジン部分から上がっている。 店員の宮城美佐子さん(36)は「こんなに大きな煙は初めて見た。情報が入ってこないし怖い」と落ち着かない様子だ。 沖縄三越ANA売店の女性店員(39)は爆発時、「ドーン」という地響きのような低い音を聞いた。「ただ怖い。それだけです。乗客皆さんが安全に逃げられることを祈るのみです」。 1階到着ロビー内にある飲食店「甘味処ぜんざい屋」には、報道陣からの問い合わせが相次いだ。女性店員は「勤務中で見に行く余裕もない。うちは窓もないし様子が分からない」と不安げ。ただ、店内の客は落ち着いており、普段通り営業しているという。 2階の出発ロビーでは、搭乗を待つ旅客数十人が窓越しに様子をみつめていた。炎上した航空機の会社が分からず、「どこの飛行機?」と自分が乗る予定の航空会社と同じかどうか気にする客もいたという。 午前11時すぎには炎の勢いは弱まり、機体後部の出入り口からボンベを背負った消防隊員数人が機内へ入り、残された人がいないか捜索を始めた。那覇空港の滑走路は一部閉鎖され、航空会社各社は航空便のキャンセルや大幅な遅延などの対応に追われた。 那覇市松山2丁目にある中華航空沖縄支店には、同日午前10時45分ごろ、那覇空港から事故の一報が入った。女性従業員らがひっきりなしに掛かってくる問い合わせの電話の対応や情報収集に追われ、「テレビからしか情報が入ってこない」と慌てた様子だった。 那覇空港警備派出所によると、飲食店などは通常通りに営業。特に大きなトラブルやパニックは起きていないという。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年08月20日 14時41分42秒
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