<国交省>国道橋の4割で「速やかな補修必要」
国土交通省が、国管理の国道橋約1万3000本(長さ2メートル以上)を点検した結果、約4割の約5070本について「速やかな補修が必要」との調査結果をまとめていたことが分かった。70年代の高度成長期に造られた「経済設計」タイプなどに問題が多かった。同省は「直ちに崩落する危険性はないが、全国的に橋の高齢化が進んでおり早急な対策が必要」としている。
今年8月の米国ミネソタ州ミネアポリスであった橋の崩落事故を受け、▽鋼(はがね)の腐食や亀裂▽路面のへこみ--など26項目を調べた。
それによると、約5070本が「速やかな補修が必要」に分類された。うち約130本は「緊急対応」の対象で、約1040本は「補修のための詳細な調査」が必要だった。約3900本は、2年以内の対策が必要とされた。
損傷の発生場所は、鋼鉄製の橋を支える主桁(しゅげた)の腐食が約8000カ所と最多。コンクリート橋の主桁でのはく離・鉄筋露出も約4000カ所あった。同省国道・防災課は「今後、75年前後に多数造られ、塩害の恐れがあるコンクリート橋が老朽化する。補修の必要性は高まるばかりだ」と危機感を強めている。
一方、市区町村の約8割が橋の定期検査を実施していないことが明らかになった。市区町村からの聞き取りで、▽橋専門の土木技術者が平均3.5人しかいない▽橋1本当たりの維持・修繕費が年8万円だけ--などの問題点が分かった
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Last updated
2007年10月25日 08時49分20秒
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