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カテゴリ:韓国で日本語を教える
今日は韓国の大学入試の日だった。修学能力試験を略して、修能(スヌン)という。日本で言うところの共通テストにあたる。ただし、韓国ではこの修能を国立も私立も採用していて、推薦入学以外はほとんどこの結果で行く大学が決まる。それで、修能受験者は負担やストレスが並々ではないので、デパートやスーパーでは彼等に特別のサービスを提供したりする。たとえば、運動靴を無料でプレゼントする店もあったそうだ。イベント好きの韓国人らしい。今回、試験前に会った学生はどんな学科でもいいから、H大に行きたいと言っていた。韓国では、ソウル・京畿道の大学、特にソウルの大学が、将来の就職のためにもいい、という考えが根強い。日本以上に一極集中が進んでいる。
ところで、日本も韓国も「みんなが行くから、行く」とか、「何をしたらいいかわからないし、就職の資格にもなるから行く」などの理由で大学に行く人が多いようだ。大学に対する憧れや、好きだから、という人もいる。私の勤める学科にも両親に言われて入ってみたが、本当にやりたいのはメークアップの仕事だから、大学をやめて、日本の専門学校に行こうかと思っていると、相談を持ちかけてくる学生もいる。「好き」だから、やるというのは何よりのことだ。その上で、韓国にも大学に行きたくても行けなかった彼等の両親の世代や、現在でも行けない人もいることを考えておきたい。「大学はそこに行きたくても行けなかった人のためにある」と言った人がいたが、自分だけの幸せだけでなく、世界中の自分よりも大変な人々も幸せにしていく能力と人間性を身につけるために大学に行くと考えたい。かく言う私も、決して完全な大学生活を過ごせたわけではないから、過去の私を反面教師にして、かけがえのない青春を生きる青年たちに偉くなってもらいたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.17 13:54:39
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