訪日外客数1,000万人を超す
日本を訪れる外国人の数(訪日外客数)が、今年1,000万人を超す見通しです。1~11月の累計を国・地域別に見ると、首位は韓国で前年同期比23.4%増の227万3,300人。2位は台湾で52.2%増の206万1,400人。3位の中国は、尖閣諸島をめぐる日中関係悪化で訪日客の減少が続き11.3%減の121万7,900人でしたが、9月以降は3カ月連続で前年同月実績を大きく上回り、回復が鮮明になっているそうです。円安による訪日旅行の割安感に加え、7月からタイやマレーシアなど東南アジア5カ国の旅行客に対するビザの発給要件が緩和されたことも追い風となったといわれています。思えば2008年に観光庁が発足した際に掲げた5つの目標の1番目が「訪日外国人旅行者数:1,000万人」でした。その前年が834万人でしたから、およそ2割増。当時トラベル事業を担当していた私なりに大きな数字だと感じたことを覚えています。だから史上初1,000万人の大台にのるというニュースは、「おぉ、ついに。」という感慨もひとしお。良かったですね。国内旅館・ホテルの稼働率向上にも貢献しているはずです。でもこれで良しとせず、更に上を目指した施策が必要だとも感じます。なぜなら世界を見渡せば、フランスの8,300万人を筆頭に、米国6,600万人、中国5,700万人などとインバウンドツーリズム市場は非常に大きなものであるからです。(日本政府観光局資料)ようやく今年、クロアチアやハンガリーに追いつく日本。情報発信と誘客の手段を増やし、より多くの世界の人に日本の良さを感じてもらいたいと思います。中村晃一