|
テーマ:読書(8590)
カテゴリ:本・映画
前回更新してから1ヶ月以上経ってしまいました。 7月中旬あたりまで忙しかったのですが 今年は久しぶりにゆとりのある夏を過ごしています。 せっかくゆとりがあるので 普段なかなかできない読書などをやっています。 このところ読んだ本。 『騎士団長殺し』(村上春樹) もう何年も前に 発売と同時に入手していた本ですが 読まずに本棚に閉まったままになっていました。 通院の時に待っている時間に少しずつ読んでいたのですが 他の村上春樹本と同様に 読んでいると止まらなくなってしまい 家でも読むようになって2巻全部ようやく読了しました。 私はもう長い事この人のもの以外の小説を ほとんど読まなくなってしまっているのですが 村上春樹さんの長編小説は本当に没頭してしまいます。 語れば長くなりますが 19歳の時に『1973年のピンボール』を 友達にプレゼントされて以来 この人の文章に魅了されています。 そしてその後読んだ本。 『母』(青木さやか) 青木さやかさんが亡くなられたお母様の事を書かれた本です。 青木さんは子供の頃から母親に褒められた事がなく かなり傷つけられてこられたということでした。 実は私も同じで 母親には褒められることはなく 小学生の頃からずっと心身共に傷つけられてきた過去があります。 それで共感を求めて 吸い寄せられるようにこの本を手に取りました。 青木さんの娘さんが生まれた時に お母様が娘さんを抱こうとすると 「私の大切なものに触らないで!」と思ったというのを読んで 青木さんの傷の深さを思い知らされた気がしました。 これはかなり壮絶ですよね。 私も母には体罰も受けてきたし 精神的にもかなり傷つけられてきましたが それでも母が長男を初めて抱いた時 とても感動していたので 「ああこれで少しは親孝行ができた。」と思ってホッとしましたからね。 親孝行を何もしていない罪悪感があったので。 青木さんはお母様がご病気で亡くなられるとわかった時 最期のお別れをいいものにしたいという思いがあり 一生懸命努力して優しい言葉をかけたり お母様もまた青木さんと同じ気持ちで接してくださり 安らかな最期を迎えられたということで 本当に良かったです。 なんだか救われる気がします。 この後はもう、1冊読み終えたら すぐに次の本を手にとって読むようになりましたね。 『一度きりの大泉の話』(萩尾望都) たまたま書店で見かけて手に取りました。 私は70年代の頃は 少女マンガが大好きで 中学生の頃は自分でもノートにマンガを書いていたりもしました。 その頃好きだった漫画家の方たちの中に 萩尾望都さんと竹宮惠子さんがいました。 私はどちらかというと竹宮惠子さんファンでした。 でもいわゆるBLの元祖とも言える「風と木の歌」よりも 普通の恋愛ものや 少年を描いた作品の方が好きでした。 萩尾望都さんと竹宮惠子さんは 「24年組」(昭和24頃生まれた少女漫画家のグループ)と呼ばれ 「大泉サロン」と後に呼ばれたアパートに同居されていたこともあり お二人はずっと良好な関係を保たれているのかと 漠然と思っていました。 萩尾さんは大泉サロンを解散するときに 竹宮さんにかなりショックなことを言われ そのためにストレスで目の病気になられたりして その後は一切竹宮さんとは交流は絶たれたとのこと。 そのことがあり 大泉時代のことは一切語らずに 約50年過ごされてきたのですが 数年前に竹宮さんが自伝的な本を出版されたことで 萩尾さんにも大泉時代についてのインタビューの話などが持ちかけられ 周りが騒がしくなってきたそうです。 それで今回限りということで大泉の話を書かれ もう二度と大泉のことには触れたくないので そっとしておいて欲しいと書かれています。 では竹宮惠子さんはどう思われているかというと この本(自伝)を読めばわかる気がしてきます。 『少年の名はジルベール』(竹宮惠子) この本の中で竹宮さんは どうして萩尾さんに冷ややかな態度で 大泉サロンの解散を提案したかが書かれています。 竹宮さんはこの本を出版された時 萩尾さんに贈呈されたそうですが 萩尾さんは読まずに返されたそうです。 お二人とも紫綬褒章を受賞されたり 竹宮さんにおいては大学の学長さんを務められたりと 今でもご活躍中ですが それぞれ素晴らしい才能をお持ちの漫画家だと思います。 そして素晴らしい作品はいつまでも色褪せませんね。 そして今読んでいるのがこれ。 『スマホ脳』(アンデシュ・ハンセン) まだ読み始めたばかりですが なかなか興味深い内容です。 これからも読書は続きます。 他にも書くことはいろいろあるのですが 今日はこれで。 また書きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本・映画] カテゴリの最新記事
|