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カテゴリ:小学校の英語
私が小学校で英語の指導を…と言う話をすると、たまにこういうことを持ち出してくる方がいます。日本語でさえ出来ないのに、英語なんて習ったらもっとおかしくナる!…
結論ですが、そんな事はありませんね。(^^ゞ というか…全然ないわけではありません。 これは英語だけの環境、つまり、アメリカに行ってそこで育つとか、その他の言語でも、例えばヨーロッパへ行って、そこで、その国の言語で育つために、日本語や日本人のものの考え方ではなく現地の考え方になり…と言う意味ではありえる事です。 ですが、私が聞くと、どうもそういうことではなく、単に、英語を小さい頃から習っても、と言う意味のようです。小学校での英語の時間導入では、特にこのことが持ち出されます。ですが、週1回、1時間程度で、どうして日本語英語が混乱するなんて考えるのでしょうね? 週に1時間しかない英語の時間でやったことは忘れても、残りの時間全てを日本語で過ごすのですから、そういうことを考える、あるいはそうだと捕らえる事自体が滑稽な話です。 英語指導者としては、逆に、どうやったら1週間たっても少しでも言葉やフレーズを覚えていてくれるか。どうやったら単語を頭に残していくか。と言うことの方が大変なのです。とてもじゃないですが、日本語と混乱なんていうことは起りません。日本語と混乱が起るとしたら、日本語よりも別の言語の方に触れる時間が多くなったときですね。 2つの目の言語、ここでは英語ですが、を習おうとしたとき、いくつかのメソードがあります。その国の言語だけで勉強するか、日本語を上手に用いて指導をするか… 小さいお子さん(例えば文字を習う前の未就学児など)は、英語の簡単なことばを増やしたり、遊んだり、語りかけたり…英語だけでも指導する、あるいはチョッとの日本語を足して指導する、と言うのも良い方法の一つだと思いますが、それを小学校の授業でやるのは問題ありです。 まず、対象人数が多いと言う事。 そして英語だけでの授業にしてしまうと、理解できない子が大勢出てくる、子供の中にはストレスを感じる子がいる、と言う事です。 最初の1,2年で日本語も混ぜて、授業の中で用いるような簡単な言葉を英語で学習した後、3年目以降などで、英語の比率を多くする、あるいは英語で授業を進める、と言うのであればいいのですが、初年度からそれをやってしまうと、指導者のほうは満足するかもしれませんが、子供たちの中には英語やだ!と言う子が出てくるかのせいがあります。 実際に、そういう現場を目撃したこともあります。 私の担当学年は別だったのですが、担任の先生から、こっそりと子供たちが凄くつまらなさそうだった。昨年(私はその前の年にその先生が担当していた学年の英語指導をしました)は本当に楽しそうに、前向きに取り組んだので、上に上がった学年の子供たちが英語以外でも興味を持ち、授業も良くなった。英語の授業も興味を持って取り組んでいるのに、今年はダメだった。 生徒たちはつまらなさそうで、先生だけ、自己満足のような授業をしていて、生徒の様子を話しても、これで大丈夫ですだけで、学校としてもこういう授業では困る…と、耳打ちをされました。 英語のみで小学校で英語指導をしている全ての先生がそうだ、というわけではないと思いますが、指導者が生徒の様子がわからない、何て教師としては力不足、私としてはその先生から授業を受けた子供たちが可哀想と思ってしまいます。せっかくの英語に触れるチャンスだったのに、それが、この授業のために、英語が嫌い、つまらない、となり、勉強(学校で授業として受けること)がいや…となりかねません。 小学校での指導はまた今年もいろいろとありそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 17, 2005 10:49:11 PM
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