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2024/06/21
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テーマ:社交ダンス(8679)
カテゴリ:映画のはなし
キリスト教の巡礼地として有名なのは、エルサレム、ローマ、そしてサンティアゴ・デ・コンポステーラです。

巡礼者たちの目的はさまざまだと思いますが、大好きなワーグナーのオペラでは、中世の騎士タンホイザーが、犯した罪を許してもらうために聖地ローマを目指して巡礼の旅に出る姿が描かれていました。





この映画では、疎遠だった一人息子ダニエルが、自分探しの旅で聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへ向かう途中に亡くなったとことろから始まります。

父親のトムは、息子の遺体を引き取りにアメリカからスペインへやってきました。





トムは息子の死と向き合うために、彼の遺品となった旅道具と遺灰を持って、息子に代わって巡礼の旅を始めるんです。

ピレネー山脈を超え、徒歩で約800キロの遠い旅路です。息子が40歳と言ってましたから、トムは60代か70代くらいなんでしょうね。

四国八十八ヶ所巡りにちょっと似てるかなと思ったのは、道の途中に巡礼者が泊まれる場所が用意されていたり、お接待のような地元の人たちの援助があるんですね。

それでも時には野宿したり、荷物を盗られたり、いろんな事件が起こります。

トムは、ずっとそばに息子のダニエルがいるように感じていました。





カリフォルニアで眼科医をしていたトムは、硬く心を閉ざしたまま黙々を旅を続け、要所で息子の遺灰を撒きながら聖地に向かっていました。

いろんな巡礼者がいるんですよ。出身国も様々です。

ダイエットや禁煙目的だったり、スランプから脱出したい作家もいました。

みんな目的地は同じで道は限られていますから、何度も顔を合わせるんです。

次第に打ち解けて、旅の仲間になっていくんですね。

ずっと難しい顔をしていたトムが、最後にはみんなと笑い合っているシーンが印象的でした。





『星の旅人たち』(原題:The Way)は、2010年のアメリカ・スペイン合作映画です。

旅の途中でも時々幻として登場する息子ダニエルが、父親役のマーティン・シーンによく似てるなと思っていたら、実の息子さんでした。

息子役のエミリオ・エステベスが監督・脚本・製作を務めていて、実父マーティン・シーンを主演に起用したとのこと。

心温まるいい映画でした。オススメです。












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Last updated  2024/06/21 09:43:20 PM
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