テーマ:社交ダンス(8677)
カテゴリ:映画のはなし
14世紀後半にイングランドで書かれた作者不明の物語『ガウェイン卿と緑の騎士』(Sir Gawain and the Green Knight)を原作とした映画です。
トールキンを魅了した中世文学。 それはアーサー王と円卓の騎士が出てくる物語でした。 ガウェインはアーサー王の甥でしたが、際立った武功もなく娼館に入り浸るダメ男で騎士の称号も与えられずにいました。 クリスマスの日、王の円卓の宴に招かれていたガウェインは、王宮に現れた全身緑の騎士のゲームを受けて立つことになります。 緑の騎士は自分と勝負して勝てば報奨として斧を与える、ただし一年後に自分が受けたと同じだけの傷を受けることになると言います。 ガウェインは緑の騎士が黙って差し出した彼の首を落とし見事勝利しますが、緑の騎士は落とされた首を拾って、一年後に6つの夜を超えた緑の礼拝堂に来いと言って立ち去りました。 ガウェインの母親は魔女のようで、王宮に緑の騎士を召喚したのは彼女でした。 一年が過ぎ、旅立つことになったガウェインに命を守る緑の腰帯を与えます。 旅の途中、戦場の跡地で遺品をあさる少年に道を尋ねてその方向に進むと、悪い仲間がいて身包み剥がされていまいました。 大切な斧も腰帯も馬も奪われ、森を彷徨い廃墟を見つけて眠りにつくと、家主らしい聖ウィニフレッドに起こされます。赤い髪の美しい女性でした。 家の前にある泉から切り落とされた自分の首を探して欲しいと頼まれ、意味不明のまま泉に飛び込むと水の底に沈んでいた頭蓋骨を見つけます。 報酬として、翌朝ガウェインの元に斧が戻っていました。 旅の途中から、狐が彼に着いてくるようになります。言葉を話すんですよ。 進撃の巨人みたいな巨人族にも遭遇しました。 長旅に疲れたガウェインは、ある城に辿り着きました。 旅の目的地である緑の礼拝堂はすぐそばだと言われます。 城主が狩りで留守の間、故郷の恋人にそっくりの奥方が誘惑してきます。 緑の騎士との約束を果たすということは、明らかに死を意味します。 ガウェインは、どうするんでしょうか。 原作は中世の英語で書かれた叙事詩です。 日本語の古文もあんまり好きじゃなかった私が、英語の古文なんてまず手を出すことはないんですが、気になって現代語で書かれた原作のあらすじを読みました。 映画とは最後の展開がかなり違っていて、どっちも面白いです。 『グリーン・ナイト』(原題:The Green Knight)は、2021年のアメリカ映画です。 雰囲気が全般的に暗くて、イギリス映画かと思ってました。 後から考えると、あれはなんだったんだろうと言う暗示的なシーンがいろいろ思い出されます。 監督・脚本・製作・編集はデヴィッド・ロウリーで、いくつかの映画賞を受賞しました。 ちょっとホラーなダークファンタジー、秋の夜長に皆さんもいかが? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/10/31 12:02:04 AM
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