カテゴリ:ヒロ伊藤流?仏弟子修行
たいへんご無沙汰しております。観学院称徳です。
他のサイトに掲載していた仏教を知るお奨め本のページを転載します。 (^人^)*** ほんとうの仏教理解に役立つ推奨本として、拙僧の読了本、愛読書の中から、手に入れやすく安価なものをご紹介します。現代における我が国の仏教は、宗派宗旨に囚われすぎて仏教本来の大らかさと優しさを失っているのではないでしょうか。人の死に関わるのに忙しく、お釈迦様の説かれた人の生に関わること、心の平安に関わることに努力が足りないような気がしています。今は、まさに心の時代といわれています。仏教の原点に遡る時空の旅に出かけませんか。 2009年後半、最もエキサイティングでおもしろく、爽快感を残してくれた仏教本は、菩薩道を行く先達として尊敬する釈徹宗さんの著作で、『とらわれない~苦しみと迷いから救われる「維摩経」』です。大乗仏教の心髄をエキサイティングなお芝居のように現出させてくれる経典「維摩経」。日本仏教の祖ともいえる聖徳太子さまも講義したと伝えられている、その「維摩経」を私たちが現代を生き抜く手がかりにしようというテーマで書いたと著者は宣言しています。維摩経のストーリーは、在家の仏弟子・修行者である維摩さんが病気になり、お釈迦様は直弟子たちにお見舞いのお使いを頼むのですが、次々に断られてしまいます。そこで最後の頼み、エースの文殊菩薩がその役を担って維摩さんのところに行きます。さあ、維摩さんと文殊菩薩の対決です。おもしろくてためになる、こんな仏教経典をみなさんにも是非味わって欲しい、著者の熱い思いが伝わってくるお奨め本です。 とらわれない~苦しみと迷いから救われる「維摩経」 釈徹宗著 PHP 原訳「法句経」一日一話 A・スマナサーラ著 佼成出版社 お釈迦様の肉声、まさに福音がそのまま残されたダンマパダ(真理のことば=法句経)のパーリ語からの原訳。分かりやすいことばの中に、日々の悩み苦しみから貴方を救う教えが語られています。慈悲に満ちたそのことばに触れるとき、きっと心があたたかくなりますよ! 真釈般若心経 宮坂宥洪著 角川ソフィア文庫 般若心経と言えば、漢訳、特に玄奘三蔵訳を底本とする流布本が親しまれてきました。数多く出版されてきた解説書類もこの漢訳を基にしたものがほとんどです。サンスクリット語原典の日本語訳であっても、漢訳を行った中国仏教の解釈や我が国仏教に伝統的な解釈が行われているのです。本書はサンスクリット原典を基にその語句解釈もサンスクリットの原意によって解説された、当に目から鱗の真釈であり、難解だと思われている般若心経が、心の平安、悟りの境地への導いてくれる方法を説いたものだと得心できます。下記の「仏教の思想4~認識と超越<唯識>」、「空の思想史」と合わせて読めばより分かりやすく理解が深まりまるでしょう。 般若心経は間違い? A・スマナサーラ著 宝島社新書 お釈迦様以来の仏教正統を守る上座部(長老派)仏教の長老が、初期仏教のお釈迦様の教えやその解釈に従って、大乗仏教の般若心経を解読するとどうなるか? 大乗仏教の徒である拙僧も仏弟子であると宣言している以上、冷静にこの書の言葉に耳を傾ける義理があるものと思い最後まで読みました。(毒気はキツイので要注意)お釈迦様の仏教は誰にでも分かる教えだとする上座部の立場を小乗仏教と蔑み、合理的な解釈を妨げてきた我が国仏教の伝統的立場に、長老は疑問を投げかけ、お釈迦様の説かれた真理へとアクセスする道のりを示してくれています。それにしても我々大乗の徒は不肖の仏弟子ですねえ。お釈迦様は許してくれるのでしょうか。慈悲に満ちたそのお顔で怒らないでね。「宗論はどちらが勝っても釈迦の恥」と落語でも言われているようにどの宗派も仏教と名乗る以上、お釈迦様の教えられた道なのですからね。ほんとは大乗も小乗もどちらに偏っても邪見になり、二見に偏らない一つの道、中道こそ仏教本来のあり方なのです。 ブッダは、なぜ子を捨てたか 山折哲雄著 集英社新書 お釈迦様は我が子に「ラーフラ(悪魔)」と名付け、両親妻子を捨てて出家しました。インドの伝統とは言え、まるでどうしようもない不良オヤジのような所業です。その人の言葉と思想が二千五百年を経ても、世界宗教として光を放っているのは何故でしょうか? その思想の真髄とは?日本へどのように広まり浸透していったのか? お釈迦様は今どこにいるのか?この本を読むとブッダとその思想が生きいきと甦ってくるように思えますよ。 (2)に続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年12月01日 16時40分34秒
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