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テーマ:家を建てたい!(9923)
カテゴリ:アドバイザーとして(一般消費者向け)
建物はよく
和風 洋風 南欧風 等という用に ○○風という 言葉で表現されます。 これらは 建築専門用語としての明確な定義は有りません。 「風」というのだから 「和」の根本が有るのか? と言われれば、実はそれもありません。 強いて言えば「造り」ですね。 和風の代表的な物に 数寄屋造り と言う作り方が有ります。 ま、これも詳細な定義がある訳ではないですけどね。 他にも 武家造り や 大社造り 等と言う様式は存在します。 さて、話は戻りますが この作り方ですが、 なぜ、 和風 洋風 等と言われる色んな方式があるのでしょうか? それはつまり、 家は 地元で造るものだからです。 今のように、流通が栄えていない頃 家づくりとは ●地元にある材料で、 ●地元の人々が、 ●地元の気候風土に合った 建物を建てていたのです。 先人の、「住まう知恵」を受け継ぎながら その時その時の知恵を加味して 少しずつ、進化してきたものです。 日本は東西・南北に細長いですから 日本の家。と一口に言っても、全然違いますよね。 沖縄の古民家は、素焼きの瓦に、台風で飛ばないように瓦1枚1枚を 漆喰で突き固め、 強い風で雨水が入らないよう、 夏の強い日差しが室内に入り込まないよう 軒が深く 当然暑い夏を基準に造っているので開放的です。 東北に行くと、 屋根は、鉄板が多く、雪止めや 雪よけがあり、 積雪で開かなくなるのを避けるため、と 台風は、通ったとしても勢力が弱くなっている事が多かったので 雨戸が有りません。 当然、寒い冬を基準に造っているので 思い雪に耐えられるように 骨太で、閉鎖的です。 つまり、趣向やデザインは個性的であったとしても 「その地域に合った建物を建てる事。」 この視点を忘れると、良い住まいづくりは出来ません。 例えば2X4と呼ばれる作り方は、 カナダ等の様に木がふんだんにあり、寒い大陸で生まれ、 合理的な考えで指先が器用ではない人種が造りだして 発展した建物様式です。 これらを、考えてみると、北海道のようなカナダに近い 自然環境の土地には、理にかなった建物に近づくのかも知れませんが 例えば、近畿や四国など 多湿で温暖な地域に合っているのか? と言うと、決してそうとも言い切れません。 今の、日本の建築基準法は、 北海道の稚内から、沖縄の離島に至るまで一つの考え方で 一つの法律で 最善をつくそうと考えられています。 沖縄の年間平均気温は22.4度 湿度は76% 対して 札幌の年間平均気温は 8.5度 湿度は70% なんです。 こんなに気象条件が違うのに 同じ法律でくくろうと考える事自体に無理がある! と 皆様ご理解頂けるかと思います。 要するに、法律で既に無理があるのですから デザインはともかくとして様式を選ぶのは 出来れば、その土地の材料で その土地の知恵に育まれた 建築様式を選ぶ事をお勧め致します。 よく、高気密・高断熱の建物が最高! と、言われる専門家の方が居られますが 温暖な地域に 高気密高断熱の作り方が 全ての人にとって 幸せな作り方か?と言われると、 No と言えます。 日本でも特定の地域で 特定の目的に沿った建物の作り方としては ベターな場合が有る。と言う事です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/06/24 11:48:18 PM
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