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カテゴリ:疲労・ストレス
ストレスは、私たちの生活と密接に関わっています。適度なストレスは、人々にやる気や向上心をもたらしてくれますが、過度であったり長く続いたりした場合は、心やからだにさまざまな悪影響(生活習慣病や免疫力)を及ぼします。 【ストレスと疾病の因果関係】 生体に刺激(ストレッサー)が加わると、それを解決するため、あるいはそれに適応するため、生体内では神経系、内分泌系、免疫系、心臓、肺……などが総動員され、さまざまな反応が生じます。 その出発点は“脳”。外部からの刺激は脳の扁桃体と呼ばれる部位で感知され、その“快・不快”のシグナルが視床下部に送られます。 そして視床下部は“交感神経系”と“内分泌系”の2つのルートに働きかけます。そのメカニズムを見ていくと、ストレスと疾病との関わりが浮かび上がってくるでしょう。 ■交感神経系による反応 強い刺激に対して、迅速に対応するための反応。視床下部が受けた刺激が、交感神経系を通じて副腎髄質に伝えられ、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されるという仕組みです。 これはアメリカの生理学者ウォルター・B・キャノン(1871~1945)が見いだしたもので、「緊急反応」「“闘争か逃走か”反応」などと呼ばれています。 彼はネコを入れたオリの前に獰猛なイヌを連れてきて、激しく吠えつかせ(つまり、ネコは緊急事態に!)、ネコの身体の変化を詳細に観察しました。 その結果、呼吸数や脈拍の増大、血圧や血糖値の上昇、瞳孔の拡大、胃腸の機能低下など、さまざまな反応が起こっていることを確かめました。 なぜこのような変化が起きるのか? それを考えるとき、重要なヒントとなるのが“闘争か逃走か”というキーワードです。 敵を目の前にした動物にとっての選択肢は、闘うか、逃げるか、この2つしかありません。 いずれを選択するにせよ、もっとも重要なのは筋肉のパワーを最大限に高めること。 そのために下記のような反応が起こります。 ・筋肉に十分な酸素や栄養を! ……呼吸数を増やす/気管支を拡張/血糖値を上げる ・筋肉の血流を増やせ! ……心拍数を増やす/心拍出量を増やす(血圧を上げる) さらに ・ケガによる失血を防止! ……皮膚の血管を収縮/血液凝固に必要なたんぱく質を増やす ・敵をしっかり観察! ……瞳孔を拡大 ・滑って転ばないように! ……足底に汗を出す といった反応も起こります。 一見なんの関連性もないさまざまな身体的変化は、実は“生きのびる”というひとつの目的に向かっていたわけです。 一方、自らの身が危険にさらされているときに、消化器が働いていても仕方がないので、消化管の血管は収縮し、胃腸の機能は低下します。 当然ながら、成長、生殖なども“この際、後回し!”ということで、その機能が抑えられます。 人間が強いストレスにさらされた場合も(たとえそれが生命にかかわるものでなくても)、体内では同じような変化が起こります。こうした反応が強く、あるいは頻繁に起これば、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、胃潰瘍などを招きやすくなるわけです。 ※生活習慣病は“食生活、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣がその発症・進行に関与する疾患群”と定義されています。 おまけ<今日3月29日は何の日?> 1683年(天和3年)のこの日、八百屋お七が火あぶりの刑となりました。1957年には、南極越冬隊が南極大陸に初上陸しました。 ご投稿を歓迎します。ハーブのご利用についてのご質問もお気軽にお寄せ下さい。 ご参考情報:興奮や緊張を穏やかにほぐす時にお勧めエクレクティック研究所のハーブサプリメント:ホップFFD <耳寄り情報> 4月9日(月)午後8:00~放送のNHK教育テレビ(番組:福祉ネットワーク)に、「日本山人参」が登場します。ぜひご覧下さい。 <hidechan1229:オーガニックハーブサプリメント専門店eサプリ東京店長> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年03月29日 06時29分43秒
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