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カテゴリ:疲労・ストレス
ストレスは、私たちの生活と密接に関わっています。適度なストレスは、人々にやる気や向上心をもたらしてくれますが、過度であったり長く続いたりした場合は、心やからだにさまざまな悪影響(生活習慣病や免疫力)を及ぼします。 【ストレスと疾病の因果関係】 生体に刺激(ストレッサー)が加わると、それを解決するため、あるいはそれに適応するため、生体内では神経系、内分泌系、免疫系、心臓、肺……などが総動員され、さまざまな反応が生じます。 その出発点は“脳”。外部からの刺激は脳の扁桃体と呼ばれる部位で感知され、その“快・不快”のシグナルが視床下部に送られます。 そして視床下部は“交感神経系”と“内分泌系”の2つのルートに働きかけます。そのメカニズムを見ていくと、ストレスと疾病との関わりが浮かび上がってくるでしょう。 ■内分泌系による反応 この反応の主役となるのは、“ストレスホルモン”とも呼ばれる「コルチゾール」です。 その分泌のメカニズムは以下の通りです。 ・視床下部が「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」を分泌 ↓ 血管を通って脳下垂体へ ・脳下垂体が「副腎皮質刺激ホルモン」を分泌 ↓ 血管を通って副腎へ ・副腎皮質が「コルチゾール」を分泌 コルチゾールは、生体のエネルギー源であるブドウ糖を作り出す働きを持つホルモンで、交感神経系によるストレス反応で消耗した身体にエネルギーを補充するためにも欠かせない存在です。また、コルチゾールには炎症を抑える働きもあります。 ストレスから身を守り、体内の恒常性を保つために分泌されるコルチゾールですが、ストレスが強すぎたり、長引き過ぎたりすると、分泌が過剰になります。 すると“不必要な血糖上昇”“胃粘液の減少”といった副作用が現れます。自律神経系の働きによって胃の血流量が低下していることなどとあいまって、からだはさらなるストレス状態になります。 それを克服するため、脳はさらにコルチゾールを作り続ける命令を出します。脳下垂体は成長ホルモン、性腺刺激ホルモン、乳腺刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなども分泌していますが、ストレス状態に置かれていると、コルチゾールを増やすために副腎皮質刺激ホルモンの分泌に追われ、その他のホルモンの分泌が犠牲になります。 その結果、発育の遅れ、睾丸や卵巣の萎縮、月経停止、脱毛などの異常が引き起こされると考えられています。 コルチゾールがブドウ糖を作り出す際、からだを構成しているたんぱく質をその原料にしているのも大きな問題です。ストレス状態が長く続くと、たんぱく質が過剰に消費されるので、傷害をうけた部位の治癒の遅れ、筋肉の萎縮、胃粘膜の傷害、血管の傷害などの引き金になることがあります。 さらに問題なのは、免疫力の低下です。コルチゾールは短期的には免疫力を高めますが、ストレスの長期化などによりその量が過剰になると、免疫に関わる細胞の数や機能を低下させることがわかっています。 慢性的にストレスにさらされている人が、風邪などの感染症にかかりやすいのはこのためと考えられます。 ※生活習慣病は“食生活、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣がその発症・進行に関与する疾患群”と定義されています。 おまけ<今日3月30日は何の日?> 1867年(天和3年)のこの日、アメリカがロシアからアラスカを買い取る条約に調印しました。1987年には、安田火災海上(当時)が、ゴッホの「ひまわり」を過去最高値の3倍以上の53億円で購入しました。 ご投稿を歓迎します。ハーブのご利用についてのご質問もお気軽にお寄せ下さい。 ご参考情報:ぐっすり眠りたいときにお勧めエクレクティック研究所のハーブサプリメント:バレリアンFFD <耳寄り情報> 4月9日(月)午後8:00~放送のNHK教育テレビ(番組:福祉ネットワーク)に、「日本山人参」が登場します。ぜひご覧下さい。 <hidechan1229:オーガニックハーブサプリメント専門店eサプリ東京店長> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年03月30日 06時31分41秒
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