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自然が創り出したハーブの魅力と自然治癒力

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2007年06月26日
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カテゴリ:代替医療
星検証の動き 国内でも

 通常の医療の枠に収まらない補完代替医療について、日本の大学でも近年、科学的に効果を検証しようという動きが出てきた。2002年に国内の大学で初めて補完代替医療学講座を開き、医学教育に取り入れたのが金沢大だ。

 同講座特任教授の鈴木信孝さんは一昨年、欧州などで不眠症状の解消に効果があるとして用いられるバレリアンというハーブを含むハーブティーの臨床試験を行った。

 同じ石川県内の芳珠(ほうじゅ)記念病院(能美市)理事長の仲井培雄さんとの共同研究。軽い不眠を訴える同病院職員16人を対象にした。睡眠前に、1週間はお湯、その後1週間はハーブティーを飲み、自覚する睡眠の質や体調を数値化して記録、比較した。

 その結果、ハーブティーを飲んだ時の方がよく眠れるようになる傾向がみられた。ただし、その一方、飲み始めて3日目は、日中の眠気まで強くなってしまう傾向も出た。

 眠れないときに睡眠薬代わりにアルコール類を飲むことがあったという事務職員、池田琴美さん(38)は「アルコールを飲んだときより熟睡できた」と感じた。看護師の紙谷早苗さん(41)は「眠りやすかったが、味にクセがあるので、ずっと飲み続けたいとは思わない」というのが正直な感想だ。

 鈴木さんは「少人数のデータなので確定的なことは言えないが、このハーブティーが睡眠を促す可能性が示唆された」と語る。量の加減など、眠気が残らない飲み方を検討するためにも、さらに追加で臨床試験を行いたいと考えている。

 米国では、補完代替医療の検証に多額の予算を投入しているが、日本では、ほとんどなく、大規模展開するのは難しい。「小さな試験を積み重ね、効果が見込めたものについて、徐々に規模を拡大する」と鈴木さんは語る。

 実際、欧州で用いられる松樹皮エキスの健康食品の試験は、10年ほど前は12人で始めたが、月経痛などを緩和する傾向がみられたことから、追加試験で47人、116人と、規模を広げ、検証を積み重ねてきた。

 他の大学でも、アロマセラピーが痛みをやわらげる効果や、はり治療が抗がん剤投与に伴う吐き気を抑制する効果などを調べる臨床試験が行われている。

 鈴木さんは「より負担の軽い治療を求める患者と病気の治療にばかり目を向ける医師の意識にギャップがある。補完代替医療の利点と欠点を確かめていきたい」と話している。

<補完代替医療の教育>

 米国では医学校の6割で講義していると言われるが、日本ではごく少数。2002年に金沢大が初めて、補完代替医療学講座を設置した。05年には大阪大にも生体機能補完医学講座が設置された。医学部以外では、山梨県立看護大や北陸大薬学部が取り組む。(金沢大特任教授・鈴木信孝さんによる)

(2007年6月14日 読売新聞)

大笑いおまけ<今日6月26日は何の日?>
1914年のこの日、東京・丸の内にエレベータつきの初の貸しビル、三菱21号館がオープンしました。1945年には、国際連合憲章に50ヵ国以上が調印し、国際連合の設立が決定しました。そして1968年には、小笠原諸島が日本に復帰しました。

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Last updated  2007年06月26日 05時27分51秒
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