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おいろーぱ野郎

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2005.07.08
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カテゴリ:das Kino
 気持ちに張りの欠ける時、理屈の少ない物語に入れ込みたくなるのは世の常の一つだろう。金曜午後に仕事を早めに切り上げ、映画館に寄る週が続いた。
 折角なので、欠けついでに、そんな話でも。

 ラジオドラマ朗読者が少年少女向けSciFi文庫を読んで聞かすような語りで始まるこの物語。原作に忠実に進むのかどうか判らないが、結末は”あれ”意外に考えられないので現代に物語がどのように構成されていくのか、引いた気持ちでスクリーンの画を追いかけた。

 世の中に抗いがたい力が存在すると言われ、それがどのような形をしているのか想像するのは、戦争や人殺し、そしてそれ以上に悪寒のする日々の事件に慣れっこになった頭ですら容易でない。殺戮を続ける強大な未知の力とそれによる恐怖、また、ささやかに抵抗する人間製兵器との花火合戦、それらを2005年の技術で視覚化した点がこの映画の存在意義だろう。物語に没入しやすい自分には、未知の力のもたらす恐怖が結構肝に落ちてきた。あの汽笛のような音は実に後を引く。

 この手の作品に対するせめてもの賛辞とも言えるが、SFX(VFX)のお陰で、いまいちピンと来ない題材に対する想像力が視覚を通し安直に補われるのは興味深い。例えばKingArthurという映画を昨夏ある事情で観ざるを得なくなったが、Rome帝国のユーラシア大陸支配がどのような色と形と方法で北の島国にまで及んだのかを、うーんまあそうなのかもねとビジュアルに把握することができた点で唯一救われた。
 小学生に「ステゴザウルスは大きくて太ったトカゲの楊枝立てのような爬虫類だ」と言い聞かせるより、想像図を見せるほうが早い。(ただ、色彩に関する決定打が未だないと言われる恐竜の想像図に比較しても、アーサー王のこれは 色はもとより遥かにいい加減と推測される代物で、却って誤った印象を記憶に定着させるので観ない方がマシという人もいるだろう。)

 それ以外を一言で締めくくれば、自分の聴解力に多大な欠落があることを補っても、よくある駄作と切って捨てられる作品 と言える。事実 世間の映画好きの評価も概ねそうらしい。
 但し、ファンタジーの存在意義を単にリアリズムに欠けるからと言う理由で認めないのは世の中の見方を狭くするだけなのではと思うのだが。特に、登場する諸事を科学的考証に照らした際の非実現可能性を揶揄するのは、それを言っちゃあ お終いよ である。

 主人公の奇跡的な困難回避能力や、ガソリン無しで無限に走行できる車など極めて都合の良い展開は、引っ張り出した分厚い古典本から舞う埃とともにクラッシックに幕を開けた物語を、現代のヘヴィメタル的な性急さと余裕の無さに引っ張り込んでしまう。アレンジを控えめに、中途半端なメッセージ性を捨て、原作の意図するシンプルなメッセージを守った方が娯楽として快適だったのではないか。

ところで:
非難したいのは、都合の良い展開が倫理にまで及ぶ点だ。ファンタジーの埒内で大目に見ろよと言われても譲るつもりはない。どういう状況であれ、人殺しが何の償いも無く幸せな結末を迎えそうなのはまずい。罪と罰は建前に過ぎないと子供や若い人々が解釈するような素地を大っぴらに与えるべきではない。
 思考回路が発展途上もしくはイージーな人々が多く含まれるであろう客層を意識した映画にそういう要素を組み込むのは、産業界でいえば有害廃棄物の不法投棄に相当し、世代をまたぐ害悪の垂れ流しと同義に感じる。
 「恐いのは未知の力以上に人間自身だ」というメッセージがおまけ程度に含まれているとしても、露悪主義の汚しっぱなしのままでは何も伝わらない。





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Last updated  2005.07.24 08:34:53
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