兆し
朝起きたら、真っ先にまーちゃんの様子を確認する。それはもう、毎日のことで夜 寝るとき、たとえ元気だとしても朝、急変してることがたびたびあるから。今朝も、回復の兆しがなければお薬が飲めなければ 病院だ、と覚悟をしていたけれど酸素室から出てガリガリサークルの中にいたまーちゃんは昨夜よりも顔が持ち上がってる気がした。ガリガリサークルに入ったまま酸素室に運ぶとしばらくして自ら出てきてしまった。まーちゃんはお尻をそっと触ると嬉しいときの合図 しっぽをピンと上げたのであれ?ゴキゲンかな?ご飯食べるかな?ごはーんごはーん!と私にまとわりつくちゃぼうくんを押し退けまーちゃんに一粒カリカリを近づけたらいつものように あーん と口をあけた。あら?食べる?一粒口に入れると カリッカリッと食べたのでびっくりした。しかしほとんど口からこぼれ落ちてしまった。私としては、お口をあーんして 食べる気が起きたことが奇跡的だった。ちゃぼうくんが、横から おいらにもよこせよこせ と騒いでいてとても迷惑だったがまーちゃんはもう一回お口をあーんとあけた。すかさずカリカリを一粒ほうりこむ。また口の脇からポロポロこぼれてしまったがなんとかゆっくり噛んで、食べる気はあるようだ。急いでとろーりシーバに薬を混ぜて舐めさせる。ちょっと薬の量が多かったので心配だったが、とろーりシーバを一所懸命舐めてくれた。うれしっぽ(嬉しいときしっぽをピンと持ち上げること)をしたこと、食べる気が起きてきたことは回復の兆しだ。まーちゃんの顔をまじまじと観察する。ほんのり かすかに うっすらと 鼻の頭がピンク色に。。まだまだだけどそれでもいつものことといえばそれまでだけどまーちゃんが倒れるたび私は少なからず覚悟する。もうだめか、いや、まだまだ、大丈夫か、だめかもしれない、そんな気持ちがぐるぐるとまわる。まーちゃんは、私が思うほど弱くない。体は小さいけどがんばり屋さんだ。よし、仕事に行こう。行ってくるぞ、まーちゃん。