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カテゴリ:絵画.・アート
大丸ミュージアム(東京駅八重洲口)で開催されている「幻の棟方志功」展は、すばらしかっ た。 大原總一郎氏が、優れた審美眼の持ち主であったことは、大原美術館の近現代美術コレ クションを見ても、推察できることであるが、この大原家秘蔵の棟方作品は、一級の審美眼の 持ち主と、上り坂にあり、自身の藝術をさらに高みに押し上げていこうという藝術家の高揚た る精神が結んだ特別な交誼による唯一無二の作品である。 会場は、まず32匹の鯉が悠揚として泳ぐさまを映す一双六曲の「御群鯉図」で始まる。墨と 朱で32匹の緋鯉が描かれる屏風は、鯉のひれが水を掻き分ける音がきこえそうな広がりを 持つ。「志功 写」の落款のとおり、自然(じねん)を切り取るかの趣きである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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