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カテゴリ:旅
今回は、母と叔母の慰労のため、江戸時代からある熱海伊豆山の旅館「蓬莱」に泊まった のであるが、ここがもう一つ別館として「ホテルVilla del Sol」を経営しているため、同行した わたしと妹は、こちらに泊めていただくことを目論んだ。
ここは、往時は紀州徳川家の当主が私設図書館として建設した「南葵文庫」という由緒ある 建物を移築し、客室部分を別途増築し、ホテル及びレストランとしている。 http://www.izusan-horai.com/hotel/ ここは、徳川家の私設図書館であったが、関東大震災で東京帝國大学図書館が壊滅し、 蔵書の寄付依頼があった際、すべての図書を寄贈し、図書館としては閉館しているそうである が、往時のままの調度や家具を配置し、閲覧室部分をサロン、2階部分をレストランとして使 用している。われわれは、つかの間、紀州徳川家の図書館にお招きいただいたかのような心 地で時をすごすことになる。
年長組と別宿泊としたのは、ひとつには、われわれ(比較的)若い者は、朝食を洋風に食べ たいのと、例によって洋館の中身を見ることの出来るめったにない機会であったからだ。けっ して、年寄りがうざいなんてことは申しませんよ、お母さま。
ところが、これが大変なご迷惑を宿にお掛けしてしまうこととなってしまった。別館とあるの で、ちょっとした「はなれ」くらいに考えていたのだが、何と「蓬莱」の方は伊豆山の中腹に、 「Villa del Sol」は、山を下った海岸沿いにあったのだ。その山の斜面の広大な面積が「蓬 莱」さんの持ち物であり、たしかに同一敷地内なので、「別館」ではあるのだが、その行き来に は車で送迎をお願いすることになってしまった。夕食は、ワガママを言って「蓬莱」さんの和食 を4人で囲み、その後、「Villa del Sol」まで送っていただき、朝食後また「蓬莱」へ送ってい ただいた。この煩わしい送迎をいやな顔一つなくおやりくださった宿のスタッフさんに、厚く御 礼申し上げる。 天候にも恵まれたよい旅であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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