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カテゴリ:旅
静岡県富士郡芝川町に、日蓮宗の古刹西山本門寺がある。ここは、境内の大銀杏で有名だが、もうひとつ境内に伝説がある。 それは、信長の首塚である。本能寺の変の際、泊まり合わせた本因坊が、信長の首を抱え脱出し、ここ西山の地まで逃げ延びて、首を収めた塚を作ったというものである。 爾来信長という人物は、比叡山の焼き討ちや、本願寺との戦争などでも分かるように、旧弊なしきたりや勢力を壊し尽くし、天魔と恐れられていた。その怨念がたたりを及ぼさぬよう、首塚にはひいらぎの木が、封じ込めのため植えられている。 いまは、すっかり静まり返った佇まいの西山本門寺は、ときおり地域のひとが銀杏を拾いに訪れるほかは、静かに時が過ぎていっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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