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EYASUKOの草取り日記

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2006.12.25
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 ラ・スペコラ(天文台)と名づけられたこの博物館が、小宇宙を具現するかのような情熱の産物であるとしても、その深奥部には、更なる驚きが待っており、それこそがこの博物館の名を世に知らしめているものなのである。

  ものの本によると、ラ・スペコラは1775年にメディチ家収集の動物・化石・鉱物標本の展示館として、メディチ家の住まいであったピッティ宮殿の近くにあった建物を買い取って創設された博物館であるが、そこにクレメンテ・スシーニ(1754~1814)作の600体もの解剖図標本としての蝋人形が併せ所蔵されているのである。

  それは、人体解剖学に関する蝋人形の陳列というよりは、解剖された蝋人形の陳列といった趣きのものである。蝋人形たちは、内臓や筋肉、血管の一本一本にいたるまで人体の精巧な解剖図をあらわしているが、そればかりではなく、その表情が、まるで生きながらに解剖されているかのような、恍惚感に満ちた表情に見受けられるのである。 

 なかでも、「解剖台のヴィーナス」と名づけられている人形は、17歳の少女で、首に真珠の首飾りをつけ、身をよじって歓喜の表情を浮かべている。その腹部は、覆いになっていて、(我々が訪ねた際は公開されていなかったが)、そのカヴァーを取ると中が三層になっていて、内臓や血管、そして最後には子宮が現れ、その子宮内に胎児が宿っているさまが見られるのだと言う。

 これは余談ではあるが、4月に見た藤田詞治の展覧会で、1930年作「死に対する生命の勝利」という作品で、藤田が想を得たのではないかということで、この写真が展示物に添えられていた人形であり、ここを藤田がいつ、いかなる経緯で訪れたのか、何かの文献に残っていないか調べてみたいものである。(閑話休題)

 そのほか筋肉ムキムキマンの解剖標本、執拗に繰り返される子宮と中の双子の胎児像、週齢ごとの胎児の標本など、わたしにはこんな趣味(ネクロフォビア)はないのであるが、それでも、ここに漂う濃厚なエロスとタナトスの香りには圧倒されてしまった。

 もちろん、写真撮影は禁止であるが、物故した写真家佐藤明氏がここを撮影した写真集「バロッカ・アナトミア」が最近復刻されたそうで、そのほか「ラ・スペコラ」でヤフー等の検索エンジンを検索してみるとかなりこの人形たちの紹介されたページが存在している。

 著作権の問題やら公序良俗にちょっと反するかなと、思われないでもないので、リンクの貼り付けは控えさせていただくので、興味がおありの方は検索してみてください。ただし、「スペコラ」で探すとピサ天文台しかでてきませんので、ご注意ください。

 

 






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Last updated  2007.01.02 19:12:49
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