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カテゴリ:絵画.・アート
赤岡町では絵金の絵は宝物であるがゆえに、通常の公開はせず、一年の決まった祭礼の時のみ一般に公開される。 この「絵金祭り」の時は、7月の第3土・日曜日の二日間に2万人もの人が狭い区域に押しかける騒ぎになるのだそうだ。 そして、各所蔵家の玄関先にこの屏風絵が飾られ、絵金が描いた昔のままに、ろうそくの炎のゆらめく幽玄な、ほの灯りの中で人々は、絵金の世界に触れるのである。 この二日を除いては、絵は、大切に蔵の中に仕舞われ手、現在に伝えられて来た。赤岡の人々にとっては、絵金は宝物であると同時に、魔よけという信仰の対象でもあるのである。 しかし、その宝物を、その本来の尊厳を保ったまま活用できないか、というアイディアが、「絵金蔵」というものに結実した。 http://wwwi.netwave.or.jp/~ekingura/home.html 農協の米倉を町が買い取り、絵金の屏風絵の収蔵庫として絵を集中管理すると共に、絵金の世界を常設して展示し、観光客の誘致をはかろうという試みが可能となったのだ。 常設展示している絵金の屏風絵は、レプリカであるが、その展示は「絵金祭り」と同じほの灯りの中で見学してもらう。そして、その展示室の一隅に、収蔵庫を覗ける覗き孔を二つ作り、その「蔵の穴」からは、絵金のオリジナルが2作だけ覗けるように配置する。オリジナルは、順次入れ替えをしていく。 観覧に訪れた人々は、入り口で電気仕掛けの提灯を渡され、この提灯を携えて灯りを消された展示室に入っていくことになる。原寸大のレプリカの屏風絵の前には、ちろちろと揺らめくろうそくをかたどった照明装置が置かれ、その前を提灯式の照明でのみ観覧することで、「絵金祭り」の雰囲気が味わえ、また絵金の屏風絵は、ろうそくの炎の効果を見込んで制作されている意図があるので、その効果も味わってもらうのだ、と館員さんが説明してくれた。 余談であるが、わたしは、だれも居ない時間にいったため。、この「おどろおどろしい」空間に絵金の絵と一対一で対したため、結構怖かったです。
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