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EYASUKOの草取り日記

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2007.11.01
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カテゴリ:絵画.・アート

昨日は、大きな声を出してしまって、お恥ずかしいことです。

日ごろ感じていた閉塞感が、つい爆発してしまって---。

本性が出てしまいましたね。(汗)

☆ ☆ ☆

さて、久々に、アートのお話

昨日のうっぷんを晴らすべく

大和市に用事のある主人に便乗し、

大幅に遠回りのコースを選んで

やってきたのが、ここ

府中市美術館「キスリング展」

府中市美術館

おめあては、これ

キスリング展図録

同美術館で開催されている「キスリング展」

15年ぶりの本格的な展覧会だそうで

わたし、たしかその展覧会見てるのよね。

それと、大きく違わないかな

という、わたしの懸念は、うれしい大はずれ

今回は、スイス、ジュネーヴのプティ・パレ美術館所蔵の作品が中心で、

キスリングの作風模索時代の

セザンヌ風の作品やら、キュビズムを模索していた頃の作品に始まって

赤い服を着たモンパルナスのキキの2枚の絵ほか

キスリング特有の憂いを帯びた女性像の優品がたくさん。

非常に密度の濃い展覧会でした。

☆ ☆ ☆

キスリングは、ポーランド・クラクフ生まれのユダヤ人

幼少の頃より絵を習い

長じて画家になるべくパリに出て

モンパルナスで、モディリアニらと知り合い

「エコール・ド・パリ」(パリ派)と呼ばれる藝術集団に所属

絵を描き始めます。

第一次対戦が勃発すると、外人部隊の志願兵として戦場に赴き

負傷して、退役、パリに還るが、負傷した胸部の経過が思わしくなかった。

ちょうどそのとき、戦死したアメリカ人の友人の遺産25000フランを贈られ

それを元に、スペインに旅行している。

と、言うと、血の気の多いおっさんに見えるのだが

のちの1924年にフランスに帰化していることから考えるに

フランスでの市民権を得よう、根を張ろう、という努力の賜物であるような気がする。

でも、血の気が多かったのは事実のようで

第二次大戦の初期には、ドイツから反ナチ活動の咎で死刑宣告まで受けており

心配した親族の勧めで、アメリカに亡命している。

アメリカ時代も、フランスの仲間のために食糧援助を訴えたり

物資を送ったりもしている。

そういえば、1920年にモディリアニが亡くなったとき

その葬儀の費用一切をキスリングが負担したのだそうである。

とにかく面倒見のよい性格のようで

彼のアトリエには、いつも友人たちが屯(たむろ)していたと言う。

そんな彼の創作時間は早朝

フジタに私淑していた海老原喜之助がはくが、当時のキスリングを

『夜明けまで飲んだくれて怒号していたキスリングが

よく朝早く牛乳ビンを片手に、仕事をしていた。

(中略)ただただ仕事をしていた』

と描写している。そして、その仕事振りは、

1938年作の「アトリエの画家とモデル」に描かれているように

モデルをほとんど見ておらず、イーゼルの位置もモデルと離れている

キスリングの絵が写実的に見える幻想画である由縁なのかもしれない。






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Last updated  2007.11.02 01:07:47
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