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カテゴリ:旅
メトロの「アンヴァリッド」駅から数分のところにこの建物はありました。 「廃兵院」、フランス名は「オテル・デ・ザンヴァリッド」 ルイ14世が戦で傷ついた兵士たちの療養を目的につくった建物です。 短いパリ滞在の間、お目当てのルーヴルは休館日 オランジェリー美術館は改装のため休館 というトホホなわれわれ 「アンヴェリッド」に軍事博物館があるというので 家の軍事オタクの眼は輝き、いざメトロに乗ってお出かけです。 エントランスの中庭には幾門かの砲筒が展示されていました。 後で分かったのですが、この砲筒の中に長州藩から奪ったものがあるとのこと 幕末の長州と英仏連合艦隊の戦の戦利品だそうです。 そんな展示物を横目に見ながら、博物館を進むと ヴァカンスシーズンで閑散としているパリには珍しく人が多い建物が 案内書を良く見るとこれがナポレオンの墓陵であるとの説明が 歩を進めると、ありました!ナポレオンの棺です。 この石造の上の階が回廊になっていて、そこから棺を見下ろす造りになっていました。 一介の歩兵将校から皇帝にまで上り詰めた一代の英雄 フランス革命の最終形態としての皇位は しかし、周辺各国との戦争を招き 最後は絶海の孤島セント=ヒレナでその生涯を終えた梟雄ナポレオン 遺骸はイギリスから返還された後 「廃兵」の一人として(特別扱いながらも)ここ「廃兵院」に眠っています。 これは歴史の皮肉でしょうか? それとも、生涯を兵士として過ごしたという賞賛なのでしょうか? 語らぬ棺には今日も多くの観光客が訪れていることでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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