熱海起雲閣再訪
9月19日の朝は爽快に目覚め、もう一度温泉を楽しんだ。前日、タクシーの運転手さんが宿について「入り口が二箇所あるのですが、上にしますか、下にしますか?」と聞いたのでずっと疑問に思っていたのだが、朝風呂のあとの散歩で合点なんと、このホテルは海際のビーチラインに沿って建てられ一階のフロントの外は、ビーチラインを超えればもう海そして、屋上が遊歩道となって、一段上の国道に面しているという建物だったのだ。そういえば、朝は、窓の外で響いていたのは潮騒の音朝の爽快な目覚めは、潮のリズムのせいだったかもしれない。大浴場からは相模湾が一望、初島もよく見えて温泉とあいまって、この世の極楽だった。朝食は一階の食事どころで、和食を中心のバイキング何種類ものおかずが用意され、特に鯵の干物は油がよく乗っていて美味しかった。朝食の最中、レティシアが「そういえば、あの洋館素敵だったね。」と急遽、午前中は起雲閣に行くことになった。この部屋は、旅館当時スイートルームとして使用されていたとのことで仲代達也氏が新婚旅行に泊まった部屋なのだという屋上は一面ステンドガラスのサンルームシャンデリアの像はヴィクトリア女王の顔を模したものだという。 この建物は、鉄道王として知られた根津嘉一郎氏が別邸として建てたもので、外側は日本庭園なのだが、中はこのような洋風のつくりで最近では、NHKドラマ「白洲次郎」の撮影に使われたというこの日本庭園には、伊豆の山から切り出してきた大きな石が置かれており当時の様子が写真として展示されている。「根津の大石」と呼ばれたこの石は、いまもこの庭園に置かれている。