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カテゴリ:思い出(社会人・海外)
お父さんは乗り物酔いというのをしない体質である。子供の頃から車でも船でも酔ったことがない。お酒を少し飲んだだけでも酔っぱらって気持ち悪くなるのだが、乗り物には強い。お父さんの兄弟も、今は子供達も乗り物酔いをしないので、車も船も飛行機も、家族で出かけるときに乗り物酔いの心配をしなくてよいのでとても助かっている。 ただお母さんは昔から酔いやすい体質だった。最近歳をとったせいか、自分でほぼ毎日車を運転しているせいか、酔うことはほとんどなくなったが、お父さんが運転して山道を走っていると「気持ち悪い」と言い出すことがある。だが昨年フェリーに半日乗船したが、酔うことはなかったので、昔より強くなったのは間違いない。若い頃30分フェリーに乗っただけで酔っていたのだから。
ベトナム人も昔は車酔いする人がとても多かった。徒歩か自転車しか交通手段がなかった時代に育つと、乗り物に酔わない方がおかしいのかもしれない。ベトナム工場操業当初のバスによる社員旅行は、阿鼻叫喚という表現でも問題ないぐらい多くの社員が車酔いで吐いていた。中には死んでしまうのではと思うほど衰弱して、床に寝かされている社員もいたぐらいだ。
しかしながら最近の社員旅行ではバスに長時間乗っても酔う人はほとんどいなくなった。今ではほぼ100%の人がバイクに乗り、一部の人は自家用車も持っている。バスでハノイまで行くことも多々あるようで、だいぶ乗り物になれたおかげだと思う。それでも一定数の人が吐いているのだが、これはもう生まれ持った体質なのだと思う。 お父さんの釣り仲間にも、毎回船が釣り場に着くまでに船酔いでダウンする人がいた。さすがに最近は船釣りには来なくなってしまったが、毎年何回か船に乗っているし、車で通勤もしているので、船特化ではあるがもう慣れることはないだろうと思う。そういう体質の人は確実にいるのだ。お父さんもお酒に関してはどんなに頑張っても強くなれなかったので、もうあきらめている。
お父さんが子供の頃の遠足などでも、クラスメートで吐いている人は結構いた。誰かが吐き始めると、連鎖的に吐く人が増えるという現象もよく見ていた。考えてみれば、お父さんが子供の頃、自家用車がある家は半分ぐらいだったと思う。生活圏も狭いのでバスで買い物に行くことも小学生ぐらいまではほとんどなかったのではないだろうか。 いま我が家の子供達に聞いても、バスで酔うという人の話を全く聞かない。東北の田舎町において自動車は、一家に1台どころか一人1台が当たり前である。子供とはいえ生まれた時から車に乗せられている。酔う人がいないのも納得できる。
お父さんが子供の頃は、遠足などの時に車酔いしたとき用の「ゲロ吐き袋(ビニール袋に紙袋を重ねて吐しゃ物が見えないようにした袋)」は酔う人の必須アイテムだったが、今の子供達はそんな袋の存在すら知らないのだと思う。 乗り物酔いは乗り物から降りてもしばらく復活できない。せっかくの外出で現地でねかされるのもかわいそうである。車に慣れて、酔う人が少なくなったのはとても良い事だと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.26 00:10:13
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