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カテゴリ:思い出(社会人・海外)
前回家族でキャンプに行ったとき、子供達はまだ中学生と小学生。キャンプの準備や食事の準備という意味ではほとんど役に立たなかった。お父さんとお母さんでテントやタープを設営して、食事もすべて準備した。 しかしながら今回は、大学生、高校生、中学生になっていたので、すべて子供達に任せるということは出来なかったが、テントの設営は大学生の娘と高校生の息子に任せた。
勝手だがお父さんはキャンプで子供達に将来キャンプやバーベキューなどを仲間とやるときに足手まといにならない程度には動ける能力を身につけてほしいと思っている。女の子はキャンプという特殊な環境での料理など、男の子はテント設営からバーベキューの準備、後片付けなど全般の作業を知っていてほしいと思っている。
お父さんも大学時代に何度かキャンプやバーベキューをしたが、当時の若者は異性の前でアピールをしたい人が多かったので、結構面倒くさかった。男は炭に火をつけて、肉を焼いたりするのがかっこいいと思っていたのかもしれないが、できもしないのに「俺がやる」といってなかなか炭に火をつけることができず、かといって周りの人に手を出させないので、かえって評価を落としている人もいた。
女の子も必死で料理ができるアピールをしていたが、これは異性のお父さんから見ればほほえましいとしか見えなかったので、同性からどう見られていたかは評価できない。たださすがにコメの研ぎ方を知らなかったり、包丁の持ち方がひどいというのには目が行ってしまった。普段まったく料理をしていないのがバレバレだからだ。普段料理をしない男から見れば気にならないのだろうが、料理をする男から見ると「あらまあ」といった感じになる。
息子や娘にそういう目で見られて陰で悪い評価を与えられないようにしておきたいという親心もあって、いろいろと子供達に教えるのだが、子供というのは今だけを生きているので、そんな親心など全く理解せずに、キャンプに来ていた。
とりあえず今回は、長女と長男に夕食と朝食を2人だけで作るように命令した。お父さんもお母さんも一切何も言わないから、メニュー決めから食材購入、調理から後片付けまですべてを自分たちでやるように指示した。 おかげで食材の買い出しでは2食分で1万円越えの食料品を購入する羽目になったが、致し方ないとあきらめた。
長女と息子は共同で料理をすることをやめて、夕食を息子が、朝食を長女が作ることにしたらしい。最初の夜は息子が一人で頑張っていた。16時ぐらいから火おこしをして、実際に「できた」と呼ばれたのは20時になろうかという時間だった。彼女がいたらかなり評価を下げたことだろう。お母さんが途中で手伝おうとしていたが、お父さんはそれを阻止した。
息子は無謀にも過去に一度も作ったことのない、トマトナンタラソースのスパゲティというのに挑戦していた。パスタを先にゆでて、そのあと2時間ぐらいかけてソースを作ったので、スパゲティはカピカピになっていて、食べられる状態ではなかった。 やむを得ず、息子がソースを作った鍋にソースと麺をすべて入れて再度加熱して何とか食べられる状態にはした。息子はうまく作れなかった自分がふがいなくて、だけど家族に指摘さるのが嫌で、完成直後から不貞腐れていた。若者の子の心理状態はよくわかるが、大人になって客観的に見ると、「何がしたいのだろう」と思ってしまう。
翌朝は娘が頑張った。前夜の息子失敗がだいぶ娘を勇気づけたのだろうと思う。張り切って作り始めたのだが、何を作っているか教えてくれない。野菜の切り方がだいぶ雑だったので、想像ができなかった。 娘もたっぷり2時間以上かけて、「火の通っていないお好み焼き」を完成させた。すでに周りのキャンパーが帰り支度を始めている時間にようやく完成して持ってきたのだ。そして笑ってしまったのだが、娘も昨夜の息子と同様にすでに不貞腐れていた。
火の通っていないお好み焼きは、はっきり言って美味しくなかった。ただそれでも家族は皆頑張って食べた。お父さんはこういう失敗から徐々に料理を覚えてほしいし、段取りもよくなっていくと思っているので、ダメ出しをするつもりはない。 自分がやれば、もっと短時間でもっとおいしく作れたとしてもここは我慢するしかないのだ。
将来といってもそれほど遠くない将来に、子供達は親とではないキャンプやバーベキューをすることになるだろう。今回の経験が生きて、活躍できれば喜ばしいし、自分はまだうまくできないと控えめに動くこともあるだろう。どちらにせよ評価を落とさないように頑張ってほしいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.08.30 00:10:12
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