天使を取り上げた助産師 10
おでこを枕に押し付け、膝を立てる。今考えると、この姿勢って決して「産み易い」姿勢じゃないな~。重力に反してるもんね。せめて、ベッドの縁に手を置いて、そこにおでこを押し付けるべきだったな。今更遅いけどね。というわけで、結局この姿勢でも楽になれないし、何の手ごたえも感じられなかったので、陣痛の波が引いたのを見計らい、また仰向けになってみた。「スー、ハー、スー、ハー、う~ん」を繰り返す。どんどん、どんどん痛みは増す。先の見えない不安と、予想をはるかに超えた痛みに、へたれな私は、「もういいよ。産めなくていいから、もう終わりにしたい・・・」などと思い、私「もういい~」と、ついに言ってしまった。すると助産師達は、「あらそう、じゃもうやめましょう♪」などともちろん、言ってくれるわけはなく、私の訴えは完全に「無視」された。(当然だって!(,_'☆\)仕方なく(?)また例の、「スー、ハー、スー、ハー、う~ん」を繰り返していると、助産師は予想だにしなかった事を口走った。助「あら○○さん、あなた3○才なのね、20代かと思ったよ。 こりゃ、あと半日は掛かるね・・・」私「えっ、20代?私ってそんなに若く見えるの?(^O^)ウホホ は~、でもあと半日か~。 そうしたら天使ちゃんに会えるのね~(^^_)ルン♪(^^_)ルン♪(^^_)ルン ♪」などと、悠長に思うことができるわけが無く、私「・・・・はっ!?あんた今更何言ってるの? 年なんて初診の時にちゃんと分かってるし、 確かその後も何度か話題にしたはず・・・。 それよか、半日って何よ、半日って!? 後1秒だって、我慢できないよこんな痛み、冗談じゃないよ! あと半日もこんなことやってられるかっての!W(`0`)W ガオォー!!」と、心の中で吠えていた。あと半日もこの状態に耐えられる自信は無く、かなり不安になりながらも、相変わらず遠慮無く襲い掛かる陣痛に、「スー、ハー、スー、ハー、う~ん」をただただ、繰り返すしかなかった(→。←)。