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カテゴリ:プシコ(精神疾患)な毎日
仕事がら、診断書の作成もあって精神遅滞の患者さんを診ることは多い。
もちろん遅滞の程度は様々。 IQでいうならば、50~69が軽度遅滞、35~49が中度遅滞、20~34重度遅滞、20未満が最重度遅滞。 WAISでは70~79あたりを境界知能と判定してくる。 IQっていうのはご存知のように、100を標準というか平均として、みんなを集めて分布図を作って、9割くらいの人が含まれるある範囲を正常として、そこに目盛りをつけて決めている。 ...我ながらすごい大雑把な説明だな。 精神遅滞のIQがこうして定義されるとすれば、同じように精神遅滞と反対の、高IQ集団が100を中心として対局にあるわけ。 IQが80から120が正常、121~130が境界、131~150が普通に賢い、151~165がスーパー賢い、166~180はメガ賢い、181~がギガ賢い、みたいな。 IQテストの種類とか、IQの計算方法によって、一人の人でも結果の数値には差が出るから、これはWAISの場合だけど、実際普通に賢いを超えると...150くらいから上は測定不能って出るはず。 こういう高IQの人が「困ってます」って精神科に自分で来たり連れてこられることは基本的にあまりない。 だけど、正常範囲を逸脱している、という意味では精神遅滞と同じなわけで、高IQの人の中には能力を持て余してたり、必ずしも社会適応がよくなかったり、周囲に理解されなかったりして苦しんでいる人がいるんじゃないかと思う。 日本では、知的に低い人たちのために、授産所とか、学級とか、足りないなりに対応がされているけれど、逆は全くないように思う。 ...進学塾とかそういうことじゃないよ。 精神科医としては、ちょっとその反対の世界も覗いてみたいという気がするのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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