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じゅびあの徒然日記

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2008年06月28日
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カテゴリ:統合失調症
統合失調症は慢性の病気であり、焦らずゆっくり治療を進めていくのが大切。
これは疑いようも無い。

だが、特に急性期初発、もしくは未治療で長い経過の後に初めて治療に訪れ入院した統合失調症の患者さんの場合、48時間の壁が存在する、と私は考えている。
入院治療開始から48時間(連休や土日を挟むとして長く見ても、72時間が上限であろう)が勝負、この間の集中的な治療内容が、予後を左右する、と言っても過言ではない。

この間に服薬が軌道にのらなかった患者さんは、その後も長いこと行動制限になってしまいやすい。
自発的に服薬できないまでも、粘り強く説得すれば服用できる、身体拘束して経管で体内に入れる、でもよい。
とにかく確実に薬物が体内に入り、患者さんがそのことを自覚し、その結果「あれ、少しだけど楽になった」と思うことが重要なのだ。
(前回の記事に、隠れて水薬を食事に混ぜたりすることは嫌いと書いたが、そういう理由である。患者さんから見て薬をのんでいないのに、よくなってしまったら、その後服薬に載せることはもう不可能になってしまう)。
拒薬している患者さんを説得するには、保護室隔離のようにある程度固い精神科医療を施しているほうがやりやすい。
脅しに聞こえるかもしれないけれど、「とにかく薬をのまなければ、ここから早く出られない」というほうが、説明はシンプルだ。
何しろ患者さん本人は全く幻覚妄想に困っていない(というかそれが現実だと思っている)のだから、何も私によくしてもらいたいことがない。
薬をのむ気にならないのが当たり前なわけで、この段階ではインフォームドコンセントもへったくれもない。

前日に入院させた患者さんに、朝食後薬を服用させられなかった、という報告があれば、一番に病棟に出向いて、看護師と服薬をさせに行く。
昼食後薬をのませられません、と報告があれば、午後必ず自分が行って服用させる。
いくらのみたくないと言われても、絶対に譲らない。
注射をしてその上でもなんでも、内服をさせる。
これを一度怠ってしまうと、「あの時は、嫌だといえばのまなくてよかった」と患者さんが言い出して、治療が難しくなる。
だから本当は入院当日の当直医師にも頑張ってもらいたいのだが、報告を受けても「様子を見てください。主治医が来たら指示をもらってください」と電話で言うだけ、という医師も多く、悩みどころなのだ。
患者さんは、「●●先生(当直医師)は、のまなくていいと言った」と言い出すのだぞ!
いちいち指示簿に「服薬は確実にさせてください」「夕食後薬と就寝前薬の服用を拒否した場合は当直医師の回診時に説得してもらってください」と書くのもどうかと。
入院している以上、服薬はさせる(患者さんの目線とあえて逆に書いている)のが当たり前、それが医療機関の仕事、なのだから。
すぐに「さあ、のませにいきましょう」と患者さんのもとへ私が出向くことは、「服薬させられませんでしたので、のませてません」と言う看護師に対する、パフォーマンスでもある。
「それでものませてください」と押し切るには、自分もそれだけの姿勢を見せる必要があるし、のませられることを証明する必要がある。
看護師も分かってくると、黙っていても私の患者さんには何が何でも服薬させてくれるようになるんだけどね。
また、患者さんにも、「病院にいる以上、薬はのまなくては通らない、絶対に許されない」ということを分かってもらう必要がある。

ある意味、「力の医療」だが、そのタイムリミットが、最初の48時間なのだ。
この48時間を失敗すると、挽回は難しい。

たまに、服薬をさせられなくて、長期に行動制限されている患者さんを見かけるが、患者さんもしくは患者さんの家族、生活保護から無駄な金を搾って儲けているということだ。
入院で内服ができてないって、その入院にいったい何の意味があるのだ。
入院費を1日いくらで頂いている以上、1日たりとも無駄にしてはならない。
いつもこういうスタンスで、統合失調症と向き合っている。





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最終更新日  2008年06月28日 12時12分01秒
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