|
テーマ:日本的なるもの(437)
カテゴリ:陽明学
一 陽明〔ようめい〕子〔し〕云〔いわ〕く、 目に体なし、万物の色を以て体となす。 耳に体なし、万物の声〔おと〕を以て体とす。 鼻に体なし、万物の臭〔か〕を以て体とす。 口に体なし、万物の味〔あじわい〕を以て体とす。 心に体なし、天地万物感応の是非を以て体とす、とはいかん。 云う。此の理〔ことわり〕明白也。 唯〔ただ〕心は空を体とす。故に天地万物において感応せずということなし。 ただ心のみならず、目・耳・鼻・口も同じ。 目に色なきは空〔くう〕なり。故によく五色を明らかにす。 耳に声なきは空なり。故によく五音をきく。 鼻に臭なきは空なり。故によく好悪〔こうあく〕を知る。 口に味なきは空なり。故によく五味をわかつ。 これ皆心の空〔くう〕、竅〔あな〕を目・耳・鼻・口にひらくものなり。 心は生々の理を以て神とす。日として生ぜずと云うことなし。 是〔これ〕を性という。性は心の本然也。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年01月14日 21時29分50秒
[陽明学] カテゴリの最新記事
|