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テーマ:日本的なるもの(437)
カテゴリ:陽明学
一 心友問う。《孟子の云〔いわ〕く、民〔たみ〕を貴しとなす。 社稷〔しゃしょく〕これに次ぐ。君を軽〔かろ〕しとなす。》 (孟子云、民為貴。社稷次之。君為軽。) 此の言甚だ抑揚〔よくよう〕あるに似たり。 一国の為に一人の君を置きて治めしむる道理をしらで、 君一人をたのしましめて一国の人民をくるしむる事の、 天道にそむける義を明〔あ〕かさんが為なるべし。 云う。しかり。又〔また〕先天〔せんてん〕(※自然)の理〔ことわり〕也。 天地ひらけて人あり、人の多きを民という。 山川国土の神〔かみ〕、民の為に財物を生ず。 是〔こ〕れ神といえ共〔ども〕民に次ぐの理也。民は基本を報じてこれを祭れり。 人民の多き、これを治むるものなければ乱る。故に君を立つ。 是れ又国君といえ共〔ども〕民に次ぐもの也。 孟子先天の理によりていえり。 後天〔こうてん〕よりいう時は、君は上に位〔くらい〕して威重〔いちょう〕あり、 民は君にしたがう者也。 君、民の為に社稷をたててこれを祭れり。 是れ後天用をなすの時也。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年09月16日 20時58分16秒
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