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テーマ:日本的なるもの(437)
カテゴリ:陽明学
一 朋友問う。仏氏は生死〔しょうじ〕という、儒者は死生〔しせい〕といえり。 意ありや。生死は言順〔げんじゅん〕にて、死生は逆なるがごとし。 云う。別に心はなかるべし。しかれ共〔ども〕死生と云いて言順也。 語黙〔ごもく〕は昼夜のごとく、死生は古今〔ここん〕のごとしといえり。 語は昼うごくの理〔ことわり〕也。黙するは夜〔よる〕息〔そく〕するの理也。 祖の死は父の古〔こ〕也。父の生は今〔こん〕也。子の生は今也。 天地の造化はおりはた(織機)のたて(縦)のごとし。 人の死生はよこぬき(※横糸)のごとし。 死生〔しせい〕常〔つね〕の理にして二つにあらず。故に古今というのみ。 一 人、己〔おのれ〕を知らざるは、大憂〔たいゆう〕也。 己を知らずして人をしらんとし外事を知ることをつとむるは、惑い也。 己を知りて後〔のち〕天下の事疑いなきは、楽しみ也。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年12月30日 22時20分04秒
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