【ストレスは受け入れたほうがいいときもある】
【ストレスは受け入れたほうがいいときもある】 ストレスはあるよりないほうがいいものです。 しかし、ストレスがまったくないというのも現実的なことではありません。 カウンセリングのとき、よくお伝えするのは、 「ストレスをなくそうとするより、減らすことをまず考えましょう」という ことです。 そうでなければ、なぜかストレスを目の敵のようにとらえてしまわれる方が 多いのです。 ストレスを作ったあの人が悪い、あの出来事が悪い、というようなものです。 興味深い調査研究があります。 末期がんと診断された患者さんを対象にした、調査があったそうです。 がんと徹底して闘ったケースと、がんと闘わずに受け入れた場合とで、どちら が長生きされたかというものです。 結果は、「がんと闘った患者さん」より、「がんと闘わない患者さん」のほうが 長生きされていたのでした。意外ですね。 がんと闘うこと自体ストレスになり、医学的にはそのときにストレスホルモン が分泌され、そのホルモンががんの免疫を低下させるのだそうです。 ただ、除去できる原因には、短期間で集中的に戦うのが有効とのこと。 しかし、除去できない原因と徹底して闘えば、ストレスは強くなるそうです。 このことから、変えられないストレスには、「闘う」より「受け入れる」ほう が対処法になるとのことです。 病気を受け入れるというのは、心の態度を変えたということになります。 もっと、ひらたく言えば、「病気とともに生きていく」という姿勢です。 斎藤茂太さんは、「無病息災」よりも「一病息災」の気持ちをもったほうが いい、と言われました。 ある精神科医は、『病気は人生のパートナーと考えられるようになると、自分 が病気であることのストレスは消失する』と語っています。 もちろん、「病気とともに生きていこう」と簡単に思うことができないのも 事実です。 それでも、「そのように思ってみようか」、と考えるだけでもストレス自体は 軽くなるのではないでしょうか。 よく考えれば、ストレスも、病気も、しょせん自分の中に生じたものです。 であれば、医学の力を借りるだけでなく、自分の内面の力も発揮できるように するのも大切なことだと思います。 (by ハートリンクス)