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2008.05.13
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カテゴリ:火曜日:禅語

昨日は、遠く横浜から90歳近くになる大叔母が訪ねてきました。

年に一度は郷里の九州に戻り、福岡、佐賀、熊本等などにあるご先祖様や親類縁者の方々のお墓参りをなさいます。

その旅の途中に、実家に立ち寄ってくださいました。

そこで聴く、鬼籍に入られた親類の方々の息遣いの数々。

もちろん顔も拝見した事無い方々が殆どなのですが、確かにその時代に生き、その時代を駆け抜けて行った『人』としてのご先祖様の姿が浮かび上がってきます。

こうしてお声を拝聴して、お話を伺って、「今」を生きる命が、「過去」を生きた命の積み重ねがあったからこそのお陰様だと、改めて感謝の思いでいっぱいになりました。

「私」は「私」の過去だけでなく、「ご先祖」さまが生きた「過去」も背負っているんだと思うと、仇や疎かにすることはできません。

そしてその「過去」は、「未来」を生きる人たちにも受け継いで行って欲しいと、そのためにはしっかりと伝えていかねばならないと思った次第です。

そして今日は、お友達からの嬉しいお電話。大笑い

彼女が言うように、メールは便利だし使い勝手が良いけれど、ふとした折に届くお手紙や声の便りは、えもいわれぬ喜びがあります。

お互いに「今」を語り合い、「未来」を語り合い、「思い」を語り合い、「喜び」を伝え合う。そんな時間を過ごして、心から満ち足りた思いをしております。

今の心は、大好きな禅語の「把手共行」です。

信じる人と手をつないで行く事の喜び。

『無門慧開のことばに、「無という関門をくぐる事が出来れば、達磨や歴代の祖師たちと手に手を取って歩き、同じ目ですべてを見て、同じ耳ですべてを聞くことができる」とある。

手をとって共に行く。大変わかりやすい禅語です。

手をつなぐなら恋人がいい?そう、愛する人といつも一体であると感じられたらすばらしいことでしょう。ではこの禅語はだれと手をつなぐというのでしょうか?それは達磨であり、六祖慧能や臨済、道元です。仏であり、同じように悟りを開いた祖師たちと共に手をたずさえて行くというのです。

道元禅師の有名な歌があります。

峰の色 谷の響きもみなながら わが釈迦牟尼の声と姿と

自然のすべては仏の姿そのものであり、わが身と一体なのだ--というしみじみとした喜びが伝わってきます。悟りを開くとは自分の内なる仏性に目覚める事。仏と自己が調和し一体となり、手に手をとって生という旅をつづけるのです。

この仏といったいであるという喜びこそ「把手共行」の喜びなのです。

長年連れ添ったパートナーでも、その一体感をどこかに置き忘れてしまっている人達も多いかもしれません。

信じているなら、愛しているなら、恥ずかしがらずにたまには手をつないで歩いてみましょうか。』

(「ふっと心がかるくなる禅の言葉」 永井政之監修) 

 
ふっと心がかるくなる禅の言葉

まさに、生我者父母、成我者朋友です。

今あるのは、「仏」さまが姿を変えた、良き人たちが共に手をたずさえて歩いてくれているから。

時に駆け足で、時にゆっくりと・・・・。

「共に手をたずさえて歩いてくれる」そんな人が居てくれるだけで、今日もまた生きててよかったと思えるのです。大笑い

おかげさまで、おかげさまで・・・・。手書きハート

こうして人生の醍醐味を味あわせていただけるのも、あなたさまのお陰です。四つ葉

 

 






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最終更新日  2008.05.13 13:26:03
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